中期経営計画 Motion-V 発表

2011年7月6日
当社では、コア事業である自動車部門“スバル”が、今後10年以内に年間100万台を超える販売を達成するという成長目標を掲げ、その基盤固めとなる2011年度から2015年度までの5年間を対象とした中期経営計画“Motion-V (モーションファイブ)”を策定しました。
具体的には、ブランド戦略として、スバルがお客様に提供する価値を「安心と愉しさ」と定義し、その価値を高め、ファン層の拡大を目指します。商品面においてはスバルの強みである安全性能や走行性能、社会のニーズが高い環境性能の向上を図り、新型車3車種やハイブリッド車を含め毎年新商品を投入して、商品ラインナップを拡充します。販売面では米国と中国を重点市場と定め、5年間で約40%の台数増に挑戦し、生産面では販売台数に見合い、為替対応力を高める生産体制を構築します。こうした活動で事業の規模を拡大し、さらに原価低減活動やアライアンス効果を組み合わせ、環境技術の開発投資、原価上昇、為替変動などのさまざまなリスクや環境変化を克服し、成長を目指す計画です。
本中期経営計画では、これまで通り「お客様第一」を基軸におき、Confidence in Motion 〜信頼と革新〜 を行動指針として、諸課題の解決に取り組みます。
2011-2015 中期経営計画:数値目標
- 2015年度販売台数 90万台
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(北米38万台、中国18万台、日本16万台、欧州6万台、豪州5万台、その他7万台)
※販売台数は当社単独の完成車出荷台数と海外生産用部品出荷、およびOEM出荷台数の合算
- 2015年度連結営業利益 1,200億円
- (営業利益率 6%レベル、想定レート ¥90/US$、¥120/EURO、現行会計制度に基づく)
- 試験研究費総額2,500億円、設備投資総額3,300億円、減価償却費総額3,100億円
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※各金額は5年間の合計
Motion-V ~5つのテーマ~

1. 行動改革
行動指針Confidence in Motion ~信頼と革新~
- 行動指針に貫かれたチーム全員の積極的な行動で、新中計の完遂を目指す
2. 新たなスバルらしさの追求
新ブランド戦略
- スバルのブランド価値を高め、スバルの拡販につながるファン層を拡大する
技術力
- 安全:危険回避、衝突安全、予防安全のオールアラウンドセーフティで世界のトップブランドを目指す
- 環境:全車系で環境対応パワーユニットへ刷新、燃費性能を約30%向上する
商品
- 新型車3車種の投入、2013年のハイブリッド車の発売、先進運転支援システム EyeSight搭載車の拡大など、商品力の向上と商品ラインナップの拡充を実現する
3. 加速する規模の拡大
販売戦略
- 米国と中国を重点市場と定め、経営資源を投下して大幅な拡販を図る
生産体制の構築
- 生産能力、為替対応力向上のため、中国現地生産化を実現する
- 軽自動車生産工場を乗用車生産工場へ刷新する(本工場)
- 環境性能に優れた新型パワーユニットの生産を拡大する(大泉工場)
- マレーシアでのKD生産を実現し、FTAを活用して成長市場へアプローチする
4. 事業基盤の強化
品質の向上
- お客さま視点での品質レベルを向上するとともに、海外市場の広がりに対応しグローバル体制を強化する
原価構造改革
- 環境対応などの原価上昇の吸収を目指し、次期モデルで20%レベルの原価低減に取り組む
トヨタとの提携効果の追求
開発
- 共同開発:FRスポーツ2012年春市場導入、さらに商品強化策を検討する
- 開発参画:次世代環境関連技術の開発参画によるシナジーを協議中
OEM
- 軽自動車:2012年春に全車種をダイハツ製OEM車に切り替える
- コンパクトカー:トヨタ製OEM車の商品力強化に関して検討を進める
生産
- 北米:カムリの受託生産は継続する
- 日本:共同開発車FRスポーツを生産する
5. 経営の質の向上
航空宇宙、産業機器、エコテクノロジー各カンパニー
- 収益の確保を前提として、将来の事業の自立、成長を見極める
人材育成
- 高い目標に挑戦し、グローバルで活躍する人材を育てる
- 働き方の多様化を進め、従業員満足度を向上させる
コーポレートガバナンスの強化
- 社外取締役を招聘し、独立役員を増強する
株主還元
- 毎期の業績、投資計画、経営環境を勘案しながら、継続的な配当を基本としつつ、ROEの 改善を視野に入れ、業績連動の考え方を取り入れていく
過去の中期経営ビジョン
- 2014-2018
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中期経営ビジョン「際立とう2020」進捗状況
中期経営ビジョン「際立とう2020」発表
- 2011-2013
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中期経営計画 Motion-V 進捗状況
中期経営計画 Motion-V 発表