品質:自動車事業 HOME サステナビリティ 社会 品質:自動車事業 品質 メニュー 考え方・方針 体制・マネジメント 取り組み・実績 考え方・方針 SUBARUの「安心と愉しさ」の根幹は「品質」だと考えています。“お客様第一”の経営理念のもと、お客様から共感され信頼していただける存在となるため「品質最優先」を合言葉に、商品の企画段階から、お取引先様の部品調達、工場における製造・出荷、アフターサービスにいたるすべてのプロセスでお客様に感動いただける高品質な商品とサービスの提供を積極的に推進しています。100年に一度のクルマづくりの大変革時代のなかにあっても、SUBARUが「安心と愉しさ」でお客様に選ばれ続けるブランドであり続けるためには、お客様がSUBARUに求める「品質」に対する期待と信頼に応えていくことが不可欠です。 また、国内・海外の関係会社においても「品質最優先」のもと、それぞれの事業内容での品質管理を実践しています。 品質方針 私たちは何より品質を大切にしてお客様の信頼に応えます お客様に安心して長くお使いいただける商品をお届けします お客様の声に常に耳を傾け、商品とサービスに活かします 法令・社会規範・社内規則を遵守し、お客様に信頼される仕事をします 体制・マネジメント 高品質な商品をお客様にお届けするには従業員一人ひとり、品質を意識して業務を行うことが重要と考えています。SUBARUでは品質方針ならびにISO9001規格に基づいた品質マネジメント体制(QMS)を構築し運用を行っています。また、品質保証本部長がCQO(Chief Quality Officer)となり、SUBARUにおける品質を統括する体制を構築しています。各部門の責任者はCQOのもとで品質課題について協議し、品質改善を進めています。 品質マネジメントシステム SUBARUは品質マネジメントの指針として1995年に「オートモーティブビジネス品質マニュアル」を策定し、この規定に基づいた品質マネジメントシステム(QMS)を構築・運用しています。お客様の要求事項、適用される法令・規制要求事項に適合することを保証するとともに、業務改善を図り、品質向上・顧客満足の向上を目指しています。 この「オートモーティブビジネス品質マニュアル」はISO9001に基づいており、2006年以降ISO9001の認証を継続取得しています。 品質マネジメントサイクル 品質改善委員会 品質改善委員会は、企画・開発・調達・製造・営業・カスタマーサービス・品質保証などの各部門責任者が出席して行う、品質改善推進の最高機関です。CQOである品質保証本部長を委員長とし、自動車事業一連の業務に関わるあらゆる品質を議題の対象として原則毎月行われます。また、北米市場に関する課題については、上記部署のほか、米国・カナダの販売会社・SUBARU北米工場の責任者を出席者に含めて、別途「北米品質改善委員会」として半年ベースで開催しています。 開発品質保証体制 品質の良い製品をお客様に届けるためには、開発時点での品質向上が何より大切です。そのため、SUBARUでは2018年に「品質改革」を打ち出し、「品質最優先の意識の徹底と体制強化」「つくりの品質の改革」「生まれの品質の改革」の3つの切り口で活動を推進してきました。その中でも特に、開発時点での品質のつくりこみ活動である「生まれの品質の改革」活動を強化し、初期の企画構想段階から開発・設計・生産準備・物流過程にいたる開発のあらゆるプロセスにおいて、一貫した品質確保に取り組んでいます。過去に市場で発生してしまった不具合をデータベース化し、その再発防止策が開発車両に織り込まれているかの総点検や、新規に採用する部品や過去生産車両との変化点を把握して、不具合発生の未然防止対策を行っています。また、新車開発責任者の品質責任明確化と権限強化を行い、品質目標のゲート管理を優先した開発プロセスに変更し「生まれの品質」強化を図っています。 市場品質改善体制 SUBARUグループでは、商品販売後の品質不具合やお客様のご要望をいち早く分析し、迅速な対策投入やより高品質な製品開発・生産に結びつけるため、品質保証本部を中心とする品質改善体制を確立しています。グローバルに収集したお客様の声をもとに、社内の関連部門やお取引先様とともに、品質に関する課題の抽出、原因の調査、対策の立案を行っています。 2021年1月より、米国現地関係会社の品質保証部門・開発部門、および、米国・カナダ販売会社のサービス部門が一体となって活動する北米品質改善チームとして、「FAST※」を設置し、部署間の連携を強化することにより現地でよりスピーディに市場要望に対応しています。 ※ FAST:Fast Action & Solution Team 品質改善体制 北米品質改善チーム「FAST」の体制 お取引先様との協力体制 SUBARU車の品質維持・向上のためには、外製購入部品の品質確保についても極めて重要です。そこでSUBARUでは、お取引先様と一体となった様々な取り組みを行うことにより、外製部品の品質を確保しています。 品質のつくり込みや安定化のための基準・ルールをマニュアルとしてまとめ、すべてのお取引先様に対して展開して考え方の理解・浸透を図ることで、双方が共通認識に立った取り組みができる土台づくりを行っています。また、年度初めにはお取引先様向けの品質方針に関する説明会を開催し、品質に関する状況を共有しています。品質目標や重要な品質指標を設定し、品質向上の施策や品質強化ポイントなどについて可能な限り具体的に示しています。また、APQP(Advanced Product Quality Planning:先行製品品質計画)プロセスに則り活動することで、お取引先様自身での改善を促し、全体としての品質向上にも寄与しています。 そのほか、外部環境が極めて不透明さを増している近年においては、大規模な自然災害や世界情勢の変動による部品供給問題が生じたことから、万が一に備え、迅速に部品供給の復旧を目指すべく、お取引先様への支援体制も確立しています。 品質におけるリスクの考え方 「品質」は企業の存続に直結する重要な要素です。高品質な製品の提供はSUBARUブランドの信頼性を高める一方で、市場での不具合は顧客の信頼喪失というリスクに直面し、企業の財務や評価に甚大な損害を与えかねないリスクもあります。そのため、継続的な品質の維持・向上が不可欠であり、従業員一人ひとりの業務の質の向上がSUBARUの品質向上につながると考えています。 SUBARUでは品質に関する社内教育を実施するとともに、毎年「品質キャラバン」を開催しています。「品質キャラバン」は、SUBARUの品質の現状を正確に把握して品質意識を醸成する目的で実施しています。また、有資格の従業員による内部監査を実施し、適正に業務が行われているのかチェックしています。そのうえで外部審査機関による審査を受審し、ISO9001の認可を継続取得しています。 また、お取引先様については、品質保証体制や品質マネジメントシステムに関する定期的な自主監査を支援し、第三者視点でのアドバイスを行っています。加えて定期的な監査とは別に、SUBARUがお取引先様の製造工程や生産現場に直接お伺いし、非定期の実地監査や工程診断、さらには生産性改善の提案を実施するなど、さらなる品質向上に向けた協働の取り組みも行っています。 取り組み・実績 品質保証教育 SUBARUグループでは、品質に関する社内教育を全従業員に対して実施しています。入社年次や職位など、知識や経験のレベルに応じた品質教育を継続的・定期的に実施することでお客様視点での品質意識を醸成し、一人ひとりが品質最優先で行動できるように教育を行っています。 また、自動車製造部門では、高い品質意識が不具合の未然防止につながった事例を品質功労賞として表彰しています。表彰者と表彰事例は、社内のイントラネットなどを通じてSUBARU内で展開しています。 品質グローバルミーティング SUBARUグループでは、品質最優先の考えを着実に実行するために、日ごろから直接お客様と接している世界各地の販売特約店との対話を重視しています。日本市場では年2回の技術連絡会議、海外市場では年1~2回の主要特約店サービス会議ならびに6つの地域※で開催されるブロック会議などを通し、お客様にご迷惑をおかけする品質問題の最適な対応方法などについて販売特約店の意見を取り入れながら決定しています。2024年度は、現地開催とWEB開催を併用して実施する予定です。 また、市場の声を聴き、品質改善のスピードアップのため、CQOである品質保証本部長が委員長となり、全部門の役員レベルで品質に関して議論する品質改善委員会を毎月開催するとともに、北米CQOや北米販売子会社トップを含めて、北米市場の品質にフォーカスした北米品質改善委員会も年に数回開催しています。 ※ 6つの地域とは、CIS・中欧・北欧・南欧・オセアニア・中南米で、地域内の各国で持ち回り開催している。会議の参加者は、販売特約店サービス部門の代表者ならびに当該地域駐在員。 品質グローバルミーティング 品質キャラバン すべての従業員がSUBARUの現状を正確に把握し、常に「品質最優先」を意識して業務へ取り組む環境をつくるため、SUBARUの品質状況やお客様の声を伝える「品質キャラバン」を2018年度から全事業所で毎年開催しています。2023年度も、引き続きすべてのSUBARUの従業員およびグループ会社従業員に対して、延べ40日間にわたり開催しました。お客様にご迷惑をおかけした品質問題を一人ひとりが自分事として捉えられるよう、重要市場である北米での使用環境について理解を深める動画の作成・上映、直近の品質課題の平易な説明など、お客様視点での品質最優先意識の醸成を図っています。また、多くのお取引先様にも参加いただくとともに、米国SUBARU車生産子会社であるSubaru of Indiana Automotive, Inc.でも開催し、SUBARUグループ全体でグローバルに品質意識啓発を推進しています。 今後も、プログラムの充実や実施期間の拡大などの改善を織り込みつつ、継続的に実施していきます。 品質キャラバン 出荷前検査 SUBARUでは、不具合流出を防止するために出荷前に厳格な検査を行っています。お客様目線での厳しい検査を実施すべく、2018年に、完成車の検査部門を従来の製造部門から分離して、品質保証本部に完成検査部を設立しました。また、明確なプロセスによる正確な検査を行う環境を整えるために、完成検査工場を2つ新設しました。1つ目の完成検査工場は2022年8月、2つ目の工場は2023年8月よりそれぞれ稼働を開始しました。異常を検出しやすい照明の標準化や床面を下げた足回り検査工程などの整った環境下で、デジタルを活用した厳格な検査を行うことで、お客様に安心してお使いいただける高品質な商品の提供を目指しています。 出荷前検査 不具合部品調査 発生した不具合を早期に解決するため、SUBARUは不具合部品を調査する「品証ラボ」を設置しています。不具合が発生した場合には、開発・製造部門と連携して原因究明と対策を講じますが、特に原因特定が難しい不具合に対しては品質保証本部が自ら「品証ラボ」で不具合部品を分析・調査することにより、不具合解決のスピードアップを図っています。 品証ラボ リコールへの対応 SUBARUグループはお客様の安全を最優先に考え、事故を未然に防止すべく、リコールへの処置対応を行っています。 世界各国のお客様からのご指摘や不具合情報などから、商品の安全性や法規に抵触する可能性のある不具合が生じた場合には、社内規程に基づきCQOである品質保証本部長を委員長とするリコール委員会を設けて、具体的な対応内容を決定し、関係官庁へ速やかにリコール届け出を行います。安全・安心を最優先に、対象となるお客様には販売特約店からダイレクトメールなどで修理(無償)をご案内しています。迅速に改善が図れるよう市場措置の進捗状況の確認を行っています。 なお、2024年4月現在において、品質や安全に関する情報提供に関して、法律や自主規定に違反した事例はありません。 SUBARUでは不具合が発生した部品を搭載している車両を早く確実に特定するため、車両の個体番号と搭載している部品の個体番号とを紐づける「部品トレーサビリティ」を進めています。万が一、リコールが発生した場合でも、お客様への迷惑度が最小限になる活動に取り組んでいます。 SUBARU車のリコール推移 ※1 社内データのため、当局公表データと異なる場合があります。 ※2 同一案件を複数の地域で実施している場合、重複してカウントしています。 ※3 件数はOEM車両分も含む。 タカタ製エアバッグ リコールの進捗状況 SUBARUのタカタ製エアバッグのリコール対応について、米国では業界平均を上回る進捗率で推移しています。 米国におけるタカタ製エアバッグリコール進捗状況 サステナビリティ > 社会 人権尊重 品質:自動車事業 品質:航空宇宙事業 安全なクルマづくり 人財 お客様 CSR調達 社会貢献