2021年11月末に来日し、わずか1カ月後にニューイヤー駅伝に出場。1区・鈴木勝彦選手から10位でたすきを受け取ると、表情をほとんど変えることなく、地面に足裏を擦らせるようにスタスタと走り、超高速ランナーを次々と抜き去ってトップに。人生初の駅伝で、いきなり区間賞の走りを見せて駅伝ファンを驚かせた。 2回目となったニューイヤー駅伝2023も区間2位の走りでチームに貢献。5月の東日本実業団は10000m1位、9月の全日本実業団では2位と、いずれも表彰台に上っている。 母国ケニアで、マラソン五輪2連覇の英雄・キプチョゲ選手から「頭を使って走るように」とアドバイスしてもらったと言い、「その通りにしているから結果が出ています」と話す。 大きな試合の出走前でも表情は普段のまま。試合用のシューズやユニフォームをスーパーのビニール袋に入れて持ち運ぶことも。細かいことを気にしない落ち着きぶりは、20歳とは思えない大物感が漂う。いったいどこまで速くなるのか、底が知れない。