株式会社SUBARU(以下「当社」)は、当社群馬製作所の本工場および矢島工場における完成検査に係る不適切な取り扱い(以下「完成検査員問題」)に関し、2017年10月30日、国土交通省(以下「国交省」)から業務改善指示書を受領し、不適切な完成検査の過去からの運用状況等を調査し、報告すること等を要請されました。なお、その結果は同年12月19日に国交省へ提出し、公表しました。 かかる調査の過程で行われた当社従業員に対するヒアリングにおいて、完成検査工程に属する燃料消費率(燃費)の抜き取り検査を実施するに際し、その測定値の一部を変更した可能性がある旨の発言が確認されたため、当社は、国交省に対してその旨を報告するとともに、当社従業員の発言について、事実関係の詳細を調査しました(以下「本調査」)。 なお、当社は、国交省より、同年12月22日、燃費測定値の変更に関する問題についてその事実関係の詳細を調査し、報告すること等を要請されており、さらに、2018年2月1日には、保安基準に定める排出ガスデータも含め網羅的かつ詳細に調査・報告するよう、追加の指示を受けています。
本調査は、燃費・排出ガス測定に係る技術的な性質が強いことから、本調査開始時点のコンプライアンス委員長を責任者とし、当社製造本部および品質保証本部に属する技術的な知識・経験が豊富な者を中心としたメンバーから構成される調査チームによって、社内調査の方式で行いました。なお、かかる調査チームには、当社の監査部、法務部および渉外部も参加しました。従って、本調査は全て当社の責任において行ったものです。 また、本調査の端緒となった完成検査員問題に係る調査を実施し、当社の完成検査工程について知見を有する長島・大野・常松法律事務所に対し、客観的かつ公正な立場から本調査の補助を行うことを依頼しました。
本調査の結果、以下の事実が明らかになりました。
このような測定値の不正な書き換えが行われていた原因・背景については、完成検査員問題と共通する部分が多く、
といった当社の企業体質に由来する問題が挙げられると考えます。
以上のとおり、当社の完成検査工程に属する燃費・排出ガスの抜き取り検査において、測定値を書き換えることによって、実際の測定結果として記載すべき数値とは異なる数値を「月次報告書」に記載するという不正行為が長年行われてきたことが明らかとなりました。 完成検査員問題に加えてこのような問題が発覚したことにより、当社の行っている完成検査、当社の公表している製品の性能、ひいては当社自身に対する、お客様をはじめとする関係者の信頼は失墜したものと真摯に受け止め、深く反省しています。
当社としては、判明した事実を隠すことなく詳細に公表して真摯に反省するとともに、全ての業務においてコンプライアンスを重視する意識を醸成し、自らの企業体質を根幹から変革していくことが必要であると強く認識しています。そして、何が正しいことなのかを役員および従業員一人一人が、自分で考え実行するという真に「正しい会社」を創っていく決意を持って、全ての役員および従業員が一丸となり、完成検査員問題に対する再発防止策に加え、本報告書記載の再発防止策を徹底的に遂行します。 加えて、これらの不正行為の原因・背景を重く受け止め、将来にわたり風化させないための全社的な取組みを検討し、これをしっかりと推進していくことで、二度とこのような不正行為を引き起こすことのない、真に「正しい会社」に生まれ変わっていく決意です。
お客様、関係者をはじめとする当社を取り巻くステークホルダーの皆様に、多大なご心配・ご迷惑をおかけしたことを、改めて心よりお詫びいたします。
【添付資料】
完成検査時の燃費・排出ガス測定に関する調査報告書
以上
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