監督とキャプテンが語る「ニューイヤー駅伝」への熱き想い SUBARU陸上競技部

監督とキャプテンが語る
「ニューイヤー駅伝」への熱き想い
SUBARU陸上競技部

記事内の日付や部署名は、取材当時の情報に基づいた記述としています

仕事は違っても、「笑顔をつくる」という想いでつながる「SUBARUびと」。 様々な部署で働く「SUBARUびと」を、仕事内容や職場の雰囲気を交えてご紹介します。今回は、SUBARU陸上競技部の選手たちを率いる監督の奥谷さんとキャプテンの梶谷さんに、全日本実業団対抗駅伝競走大会(以下、ニューイヤー駅伝)にかける想いを聞きました。

目次

ニューイヤー駅伝への
挑戦を掲げて創部した
SUBARU陸上競技部

奥谷 亘 監督

SUBARU陸上競技部 監督
奥谷 亘(おくたに わたる)さん

2000年に中途入社。選手時代は世界選手権にも多数出場し、2009年に現役引退。同年から2年間コーチに従事し、2011年に監督に就任。
SUBARU陸上競技部 Webサイト

奥谷:
SUBARU陸上競技部は1998年6月に小指 徹(こざす とおる)さんを監督として、SUBARUの地元である群馬県太田市がコースの一部となるニューイヤー駅伝に出場して、地域社会の活性化に貢献する目的で創部されました。そこで元気な走りをすることで、会社はじめ、地域、そして陸上界を盛り上げるという使命のもと活動しています。

私は高校卒業後、実業団で陸上に専念すると決めて「日本代表になって世界で戦いたい」という思いで活動していました。当時の環境ではその夢が叶わないと感じていた頃、小指さんから「SUBARUで一緒にやらないか」と声を掛けてもらいました。小指さんとは最初に入った実業団のチームメイトだったんです。当初は経験値が少なく、力がついていない選手が多いチームでしたが、みんなが「チームを強くしたい、自分自身も強くなりたい」という思いを持っていました。

奥谷さんの現役時代(右が奥谷さん)
写真/月刊陸上競技

2001年にニューイヤー駅伝初出場を果たし、その後もがむしゃらに取り組んだ結果、トントン拍子でチームは成長していきました。ところが、ニューイヤー駅伝で10位前後に入るようになると、その先の壁は想像以上に高く低迷期が続きました。私自身はまさにその低迷期の2009年に現役を引退。コーチになり、2011年から監督を務めるようになりました。2013年にやっと長いトンネルを抜け、チームの長年の目標だった6位入賞を果たしたときは本当に嬉しかったのを覚えています。

予選落ちを経験し、自律した
チームに生まれ変わった

奥谷:
ただ、2020年にはそれまで出場が途切れたことがなかったニューイヤー駅伝で、初めての予選落ちを経験しました。このままではチームが成り立たなくなるという危機感からチーム改革に取り組み、“監督やコーチに言われたことをやるチーム”から“自律した大人のチーム”へと舵を切りました。その結果、2021年には過去最高となる2位になることができました。1年での復活でしたので、そこからはこれがまぐれではないことを証明するための戦いが続いています。

今は、選手たちが自ら目標を決め、どのように達成していくかも考える、いいチームになりつつあります。選手一人ひとりの競技活動を応援していただくためにも、地元のニューイヤー駅伝を盛り上げ、成績をしっかり出すこと、これはブレてはいけないチームの軸です。そして次に目指すのは、“価値あるチーム”になることです。誰からも愛され、日本の陸上界にSUBARUの陸上競技部あり、と思ってもらえるチームを目指したい。そして、学生たちからもSUBARU陸上競技部に入りたいと思われるチームになっていきたいと考えています。

応援してくださる皆さんへ
メッセージ

奥谷:
私が初めてニューイヤー駅伝を走ったとき、地元の皆さんが大きな声援で盛り上げていただいたことは今でも鮮明に覚えています。長く変わらぬ熱い応援、本当にありがとうございます。選手たちはニューイヤー駅伝に向けて自ら立てた目標を達成すべく、日々取り組んでいます。自信を持ってスタートラインに立ち、笑顔で終われるようにがんばります。新人選手も加わり、皆さんにワクワクしてもらえる走りを目指しますので、ぜひ期待して応援していただければありがたいです。

“選手自らが考える”ところが、SUBARU陸上競技部の強み

SUBARU陸上競技部キャプテン 梶谷瑠哉(かじたに りゅうや)さん

SUBARU陸上競技部 キャプテン
梶谷 瑠哉(かじたに りゅうや)さん

2019年入社。総務部総務課に所属し2021年よりキャプテンに就任。2020ニューイヤー駅伝の予選敗退後、チームを託される。自らの走りでチームを引っ張り、2年連続ニューイヤー駅伝入賞(2022準優勝、2023第7位)にチームを導く。2025ニューイヤー駅伝では目標の第3位達成に向け、持ち前のリーダーシップを発揮し、さらなる高みをチームメイトと目指す。

梶谷:
私たちの強みは、選手が自ら立てた目標に向かって練習メニューや出場する試合を考える、その自由なスタイルです。自分たちで考え、それを監督やコーチと話し合い、それぞれが活動しています。2020年にニューイヤー駅伝で予選落ちを経験したことを機に、選手と監督・コーチ陣とで話し合いを重ねて、今のスタイルへと変わりました。それまでは「なんでこの練習をしているのだろう。でも監督が言うからやっておこう」という、やらされている感覚も少なくありませんでした。今は、一人ひとりが「自分はこうなりたい!そのためにこの練習がしたい」という発想に変わり、実際にその練習に取り組み、振り返り、次に活かすというPDCAを回せるようになりました。じっくり自分と向き合うので、強みや弱みも分かってきますし、「考えない」ということがなくなったのは大きな変化だと感じています。

キャプテンとして、駅伝に向けてチームの一体感をつくる

梶谷:
一方で、今は一人ひとりが考えるチームになったがゆえの課題もあります。駅伝はチームスポーツなので、一体感が大切です。ですが、普段は選手それぞれで考えた練習をしているので、駅伝に向けて練習するときも「こんな練習をしたい」「あんな練習を取り入れたらどうか」とたくさんのアイデアが出てきて噛み合わないことがあります。そこは私がキャプテンとして、選手たちの意見をまとめつつ、監督やコーチたちの意図も伝え、全員が納得して練習に取り組めるように心がけています。こうして、チームとしての一体感を醸成するのもキャプテンの役割。選手全員が「目標達成を目指してがんばろう」という雰囲気をつくり、「自分たちで立てた目標を達成できる」とまで思えるように、日頃から選手一人ひとりとのコミュニケーションを大切にしています。

ニューイヤー駅伝で地元・太田市を元気づける走りを見せたい

梶谷:
ニューイヤー駅伝はSUBARUのお膝元・太田市を走るので、しっかりといい成績を残し、応援してくださる皆さんに喜んでもらいたいです。地元ということもあって、当日はどのチームよりもSUBARUへの応援が多く、毎年すごく力をもらえています。皆さんの応援はしっかり耳に入ってきていてとても嬉しいです。皆さんに元気や勇気を与える走りができるよう、チーム一同がんばります。

自律したチームへと成長し続け、地域と共に走る「SUBARUびと」。ぜひ、次回のコラムもご期待ください。

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