若手の力を引き出し、社会人野球の舞台で感動を届ける SUBARU硬式野球部

若手の力を引き出し、社会人野球の舞台で感動を届ける
SUBARU硬式野球部

記事内の日付や部署名は、取材当時の情報に基づいた記述としています

仕事は違っても、「笑顔をつくる」という想いでつながる「SUBARUびと」。 様々な部署で働く「SUBARUびと」を、仕事内容や職場の雰囲気を交えてご紹介します。今回は、SUBARU硬式野球部の選手たちを率いる、キャプテンの龍さんにフォーカスします。

龍 昇之介

龍 昇之介(りゅう しょうのすけ) さん

2019年入社。第2製造部 第5トリム課に所属し2023年よりキャプテンに就任。5年ぶりに都市対抗野球出場に導くなどチームのメンバーが力を出し切るための環境づくりに力を注ぐ、チームのリーダー。

若手の勢いを
大切に育む、
チームは家族

野球は上下関係が厳しいと思われがちですが、SUBARUは違います。兄弟のような関係でチームは家族。もちろん、けじめは大事ですが、皆とても仲が良いです。練習や試合で何かあると互いに気を配り、コミュニケーションを取りながら楽しくやろうよと話しています。ただ、そんな私たちも、2024年都市対抗野球大会予選前のいくつかの大会では良い成績が出せなかったことで、その後の強化合宿でも落ち込みが激しく、どうにかしなければならないと感じていました。

そんなとき、概ね月1回のペースでアドバイスや相談に乗ってもらっているメンタルトレーナーを招き、ミーティングを行いました。そこで、「次勝てば、過去なんて関係なくなるよ」とアドバイスされたんです。すると皆、「それならこれ以上悪くなることはないんだから、今やれることをやろう!」と吹っ切れたようで、その後のオープン戦では見違えるように打ち始めました。

野手の皆さんの集合写真

野手の皆さんの集合写真

我々のチームは若い選手が多いので、彼らの勢いを大切にし、気持ちよくプレイできるよう、私たちベテランは「きっかけを与えること」と「良い道標となること」だけを心掛けています。私も若い頃、先輩から「ミスしても自分たちがカバーするから思い切ってやっていいよ」と言われてきましたので、基本的にはプレイについて何も言いません。ただ、準備や片付けなど当たり前のことを皆でしっかりやることだけは徹底しています。そうすることで周りが見えるようになり、良いプレイにもつながると思うからです。

チーム力向上のための
基礎練習

我々のチームは他チームからも「SUBARUのピッチャー、いいね!」と言っていただけるほど、全国的にも強力なピッチャー陣を誇っており、2024年は北関東大会で対戦した強力なピッチャーを2人補強*1したことで、さらに強化されました。それに加えて、一級品の肩を持つキャッチャーも調子を上げてきたことで、盗塁阻止にも期待がかかります。

また、2023年以前までは守備のミスで負けることが多かったため、基礎を疎かにしないようにしました。冬期トレーニングではシートノックをせず、ポジション別での反復練習や不規則な体勢で捕ったときのスローイングを徹底的に行ったことで、守備でのミスが減ってきました。さらに、黒子に徹する選手や裏方で大事な役割を果たしてくれる影の立役者にも、ぜひ注目してほしいです。彼らのおかげでチーム力が高まっていることは間違いありません。

*1:都市対抗野球大会独自の制度として、各出場チームが同じ地区予選で敗れたチームから最大3名を補強することができる。

練習風景

練習風景

歓声を浴びる幸せに感謝し、
皆さんに感動を届けたい

応援してくださる皆さんに笑顔と感動を与えられるよう、そして選手としてワンプレイワンプレイ歓声を浴び、一試合でも多く試合ができるように一戦一戦頑張りたいと思います。都市対抗野球大会本戦が行われる東京ドームでは、私は入っただけで鳥肌が立ちましたし、観客席から声をかけられてとても嬉しかったです。私が初めて都市対抗野球本戦に出場したときは、「こんなところで野球ができて幸せだな」とフワフワした気分になっていました。気がついたら試合が終わっていて…(笑)。それくらい社会人野球の世界ではお祭りのような舞台ですので、これからも太田市の皆さんはじめ、SUBARU全体を私たちのプレイで盛り上げて、皆で楽しめるといいなと思っています。

バッティング練習をしている龍選手

バッティング練習をしている龍選手

初心に返らせてくれる子どもたちに
野球の楽しさを伝えたい

キャプテンになってからは、自分のプレイよりチームで勝つことを優先するようになり、その結果、逆に自分のプレイにゆとりができたように感じます。これまでは自分が打ちたい、打ってやろうという気持ちが先行していましたが、今はチームのために何をすべきか自分の役割を客観視できるようになってきました。

さらに、地域の子どもたちに野球教室*2で指導する機会もあるのですが、普段はプレイする側の私たちが、そこでは逆に子どもから教わることも多く、とても良い経験になっています。子どもは、直感で無意識にいいスイングをするんです。それを見ると初心に返れるというか…。

普段、私たちはプレッシャーの中で野球をやっていますので、彼らの無邪気に野球を愉しむ姿に、純粋に感動しています。技術も大事ですが、子どもたちにはこれからも野球が好きであってほしい。だからこそ練習はやらされるのではなく、自分たちで考えて愉しく伸び伸びやってもらいたい。そのためにも、これまで自分が培ってきた経験も生かしながら、キツい練習を愉しく乗り切るコツを教えたりすることを通じて、より多くの子どもたちに野球の愉しさを伝えていきたいと思います。

*2:SUBARU硬式野球部の社会貢献活動
https://www.subaru.co.jp/sports/baseball/csr/index.html

大泉町少年野球教室の様子

大泉町少年野球教室の様子

若手選手の成長を支え、ベテランは道標となることで、良いチームプレーを引き出すSUBARUびと。ぜひ、次回のコラムもご期待ください。

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