「技能五輪全国大会」に挑む社員たち 技能五輪チーム【監督&卒業生編】

「技能五輪全国大会」に挑む社員たち
技能五輪チーム【監督&卒業生編】

記事内の日付や部署名は、取材当時の情報に基づいた記述としています

仕事は違っても、「笑顔をつくる」という想いでつながる「SUBARUびと」。 様々な部署で働く「SUBARUびと」を、仕事内容や職場の雰囲気を交えてご紹介します。今回は、技能五輪全国大会に挑む選手たちを率いる監督と、その卒業生にフォーカスします。

森 政人

森 政人(もり まさと)さん

2004年入社。技能五輪の自動車板金の選手として活躍したのち、開発試作や品質保証の現場を経て、技能五輪チームの講師に。技能五輪のことになるといつまでも語り続ける熱い監督。

梶間 友斗

梶間 友斗さん(かじま ゆうと)さん

2021年入社。入社試験で技能五輪の存在を知り、やったことのないことにチャレンジしたいと自動車板金職種に挑戦。第61回大会で銅賞を受賞。休日はジョギングや小説を読んで過ごす。

技能五輪への挑戦を通じて
職場のリーダーを育成する

森:
2023年10月からSUBARUの技能五輪チームの監督を務めています。技能五輪チームの使命は、「技能五輪全国大会で入賞してSUBARUブランドを広くアピールすること」、そして「技能五輪への挑戦を通じて職場のリーダーとなる人材を育成すること」です。特に、人材育成に関しては、選手たちはモノづくりの原理原則や基礎技術を学び、難しい課題に対しても、自ら考え、実践し、振り返り、改善していくというPDCAを回せる力が身に付くよう指導しています。技能五輪OBは私より上の世代はもちろん、下の世代も会社を支える人材になって活躍しています。梶間さんは2023年の全国大会で「自動車板金職種」で銅賞に入賞して選手を卒業しました。今の部署ではどんな仕事を?
梶間:
2024年1月から、自動車の組み立て時にドアの建付けをハンマーで叩いて調整する仕事をしています。自動車板金でずっとハンマーを振り続けていたので、作業のコツをつかむのは早かったと思います。また、学んできたモノづくりの原理原則をもとに、なぜその現象が起こるのかも考えられるようになりました。

森さんと梶間さん

本気で取り組んだからこそ成長できた

森:
最近の梶間さんの頑張りは、職場の皆さんからもよく聞いています。実は、梶間さんは2年目で技能五輪全国大会に初挑戦したときは入賞を逃しているんです。彼には不器用な一面があり、技術や考える力を身に付けるのに人一倍時間が掛かっていて、私としてはもう一歩、頑張ってもらいたいという想いがありました。
梶間:
今振り返ると、当時は自分の成長のためにという思いでやってはいたものの、本気にはなりきれていませんでした。森監督にはそれを見抜かれていましたよね。それで、入賞できなかったときに、「もう諦めなさい」と言われたんです。あれは響きました。私は元々、負けず嫌いだったので、自分の人生の中でどうしても「諦める」選択をしたくないと。あの一言が大きな転機となり、最後の大会に向けて全力で走り出せたように思います。
森:
私の中でもあの一言を伝えるかどうかは、すごく葛藤がありました。厳しい言葉ですし、一生懸命頑張っている姿も間近で見ていたので、結果を残させるにはどうしたらいいのか苦肉の策でした。大会前の数カ月は「本気で勝ちたい、勝負したい」という彼の思いが伝わってきたので、私たちも必死で指導しました。ですから、銅賞入賞という結果は本当に嬉しかったですし、頑張り抜いた経験はこの先の会社生活でもきっと財産になるはずです。
梶間:
最後の数カ月は、「真剣に自分に向き合ってくれる監督や技能五輪スタッフのために結果を出したい」という想いでした。これは今の職場で、職場の仲間のため・お客様のために仕事をするということにも通じる経験で、自分でも大きく成長を感じた部分です。

梶間さん

仕事の枠を超えて選手と向き合う

森:
前監督から学んだことがあります。それは「仕事という枠を超えて選手たちと向き合うからこそ、絆ができる」ということです。選手たちとは親以上の愛情をもって接しているつもりです。ただ技術を教える関係ではなく、人として、社会人として大切なことも真剣に教えていきたい。こちらが真剣に向き合うからこそ、選手たちも自分の人生を懸けて「勝ちたい」という気持ちになってくれると思っています。とはいえ、いつでもそんな態度では選手も疲れてしまうので、普段は冗談を言いつつ、伝えるべきことはしっかり伝える、そのメリハリを大事にしています。
梶間:
熱意をもって接してくださった皆さんのためにも、技能五輪OBとして自分の職場で活躍した姿を見せられるように頑張りたいですし、ゆくゆくは技能五輪チームで選手たちに指導したいという夢もあります。
森:
不器用だった人ほど、いい指導員になれると思うので、梶間さんには期待しています。先ほど梶間さんが言ってくれたように、選手は「教えてくれた指導員のために頑張りたい」、スタッフは「頑張っている選手たちに金賞を獲らせたい」。これが理想です。そのチームワークはSUBARUの技能五輪チームの強みです。目標は、SUBARUが出場する職種すべてで金賞を獲り、技能五輪世界大会でも金賞を獲ること。私は技能五輪に関われることが楽しくてしょうがないんです。監督として、やりたいことはまだまだたくさんあるので、SUBARU技能五輪チームの今後にぜひ期待してください。

森さん

仕事の枠を超え、深い絆で結束するSUBARUびと。ぜひ、次回のコラムもご期待ください。

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