DESIGNER'S STORY

クレイモデルに息づく、積み重ねた体験の軌跡

クレイモデリング / モデラーの想い

経営企画本部 価値づくり推進室
デザイン部 モデリング&立体マネジメント課EXT3担当

N・A

2021年の入社以来、外装デザインのクレイモデラーとして勤務。現在は先行開発車のクレイモデリングを担当。 デザイン工学部 プロダクトデザイン学科卒。
「週末は愛車のレヴォーグで、関東各所の観光地に行くことが多いです。最近は谷川岳にも登りました」。

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SELF INTRODUCTION

自己紹介と仕事内容

触覚を頼りに、クレイに命を宿す

クレイモデラーとは、デザイナーのスケッチを工業用粘土で立体化し、デザインを実際の形へと昇華させる仕事です。ただ形を作るだけではなく、デザイナーと綿密にコミュニケーションを取りながら、細部までこだわり抜き、確認と修正を繰り返すことで、造形としての完成度を高めていきます。まさに、スケッチに込められた想いを具現化し、立体物としてのデザインをより美しく造りこむ職業です。
実は私自身、学生時代にクレイモデリングを専門的に学んでいたわけではありません。入社後に本格的に技術を学び、多くのことを経験しながら成長してきました。今もなお、先輩方からのご指導を受けながら、日々技術を磨き続けています。
クレイモデリングは、手の感覚と職人の技が生み出すアートとも言える世界。その奥深さに魅了されながら、一つひとつの造形に魂を込めて取り組んでいます。

アメリカ現地の環境でカタチを追求

DESIGNER'S STORY
STORY 01
離れて見ることで、気づくべきものが見えてくる。

実は、クルマのカタチは環境によってまったく違った印象を与えます。そのため、私たちは日本だけでなく、アメリカの環境でも力強い立体に見えるよう、現地で造形検討を行っています。

先日の北米出張では、リア側の造形を担当しました。アメリカの道路は車線が多いため、対向車線が遠く、前を走る車のリアの印象が重要であると考え、より明快で印象に残るカタチを意識して造形しました。

造形検討中は、何度も離れた場所からクレイモデルを確認します。距離を取ることで、車体全体のバランスや陰影の強弱が適正であるか、を客観的に把握できるからです。わずか数ミリの粘土の盛り削りで、印象が大きく変わることもあり、細部へのこだわりが求められます。

【繊細な手作業】と【大きくカタチを捉える視点】。この二つを駆使しながら、細部まで洗練されたデザインを常に目指しています。

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STORY 02
自らの体験こそ、最大の学び

アメリカ出張中、現地のお客様の暮らしを肌で感じるため、休日には自ら運転してスーパーマーケットや観光地を巡りました。その体験を通じて、周囲を走る車のスケール感、果てしなく広がる景色、そして道路上での危険との距離感—すべてが日本とは全く異なることを実感しました。

この貴重な経験を持ち帰り、チームに共有することで、デザインの視点をより広げていく。SUBARU DESIGNが世界中のお客様にとって本当に魅力的なものとなるよう、私たちはこれからもリアルな体験を大切にしながら、真摯に追求し続けていきます。

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