サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現
考え方・方針
SUBARUグループにとって、循環型社会(モノの循環および循環をベースとして成立する事業活動からの資源効率化)の実現は、製造業を営む企業として深く関わりがあると考え、「サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現」を重視すべき環境テーマの一つとしました。また、2050年度までの目指すべき方向性として「資源の採掘、処分による環境負荷ゼロ」を設定し、環境アクションプラン2030として2030年度を達成年度とした中間目標を掲げています。
サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現 ロードマップ

体制・マネジメント
サーキュラーエコノミー関連の組織体制

中期目標
2030年度を達成年度とした中間目標として、商品を対象とした「2030年までに、新型車に使用するプラスチックの25%以上をリサイクル素材由来とすることを目指し、研究開発を進めていく」を掲げ、再生プラスチックの品質基準化や原材料回収スキームの構築に取り組んでいます。また、事業所での目標として「国内外生産工場のゼロエミッション」に加え、新たに「廃棄物総量をBAU排出量に対して毎年1%削減」を掲げています。
カテゴリー | 時期 | 目標 |
---|---|---|
商品 | 2030年 | 2030年までに、新型車※1に使用するプラスチックの25%以上をリサイクル素材※2由来とすることを目指し、研究開発を進めていく ・バイオマスプラスチックなどのCO2フリー素材※3の採用に取り組む ・より環境影響の少ないプラスチック素材の積極的な採用に取り組む |
事業所廃棄物総量をBAU排出量※4に対して毎年1%削減 | 国内外生産工場※5のゼロエミッション※6 |
- ※1
- 他社からOEM供給を受ける車種を除く
- ※2
- マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルプラスチックなど
- ※3
- 製造段階でのCO2排出や環境汚染のより少ない材料・サプライヤー
- ※4
- 追加的な対策を取らずに現状を維持した場合の排出量(Business As Usual排出量)
- ※5
- SUBARU(群馬製作所、東京事業所、宇都宮製作所)、国内グループ会社(富士機械株式会社、桐生工業株式会社、株式会社イチタン、株式会社スバルロジスティクス、輸送機工業株式会社)および海外グループ会社(Subaru of Indiana Automotive, Inc.)
- ※6
- 最終処分量(直接埋め立てされるもの+中間処理後に埋め立てされるものの総量)の割合が、廃棄物(有価物+産業廃棄物+特別管理産業廃棄物+事業系一般廃棄物の総量)の0.5%未満であること
取り組み・実績
SUBARUは、限りある資源を有効に活用していくために、リサイクルを考慮したクルマづくりを推進しており、自動車の原材料調達から製造、廃棄までのライフサイクル全体で資源の有効活用に取り組んでいます。
また、従来から取り組んでいるリサイクル素材の導入促進や国内外の生産拠点での埋め立てゼロの継続に加え、多様なサステナブル新素材の活用の研究や工程端材を活用したUpcycle商品の開発も進めています。
商品の取り組み
リサイクル配慮設計
限りある資源を有効に活用していくために、リサイクルを考慮したクルマづくりを推進しています。解体し易いワイヤリングハーネスレイアウトや視認性に配慮した材質表示などを行うことで、「解体・分離が容易な構造」としているほか、再資源化も見据えて部品の素材にも「リサイクルしやすい素材」を採用しています。
資源の有効利用
再生材の活用
SUBARUは、資源循環型社会と脱炭素社会の実現に貢献するため、自動車に使用されている樹脂部品や防音材に再生材を積極的に採用しています。
2025年型「フォレスター」の例

バイオマスの活用
食品加工後残渣などの植物由来素材の研究
ジュースを搾った後の果物の残渣や間伐材を樹脂に混合することで、石油由来の樹脂の使用量を削減することができます。食品などの加工の過程で焼却せざるを得ず社会課題となっています。こうした廃棄物を自動車部品の原材料として有効活用することで、単に資源を循環させるだけでなく、その原材料を使用する意義や自然な風合いなどをお客様と共感いただけるように、植物由来素材の活用に向けた研究を進めています。

※試作品

※試作品
他のリサイクル材料の活用
フロアマットでのリサイクル素材の活用(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.は、環境にやさしいアクセサリーアイテムとして、海洋ごみなどのリサイクル素材を表面と裏地に100%使用するフロアマットを開発しました。このフロアマットの販売により、2024年にはリサイクル素材約440tを使用することができました。

高機能リサイクル素材の研究
スーパー耐久シリーズに参戦する「Team SDA※ Engineering」との共同の取り組みにより、航空機部品の製造過程で排出される炭素繊維複合材料由来の廃棄物を原料とした再生炭素繊維(リサイクルカーボン)を用いたカーボンリアウイング、カーボンルーフおよびカーボンドア等を、スーパー耐久シリーズの参戦車両である「SUBARU HighPerformanceX Future Concept」に適用しました。
また、スーパー耐久シリーズではメーカーの垣根を超えたモータースポーツの現場からサステナブルな社会へ貢献していくための“共挑”を実施しています。この“共挑”の一環として、マツダのスーパー耐久シリーズ参戦車両である「MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept」のボンネットにも再生炭素繊維が適用されています。
さらに、本来の炭素繊維が有する材料特性に可能な限り近づくような再生炭素繊維を用いた材料の開発と再生炭素繊維複合材料を用いた最適な設計手法の構築を行うことにより、より厳しい環境下で使用される航空機部品への再利用に向けて、他機関と共同で実施している「リサイクル炭素繊維の連続化技術および航空機適用技術の研究」が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究プログラムに採択されています。本プログラムでは、航空機部品への適用検討を進めるとともに技術的な課題の把握と産学連携による技術構築を進めております。
- ※
- スバル ドライビング アカデミー:SUBARUエンジニアの運転スキルと評価能力を高める人財育成の取り組み


生産工程の端材等を新たなグッズに再生するUpcycleの取り組み
従来は廃棄処分されていたものを魅力的な価値に生まれ変わらせる「Upcycle」という考え方があります。SUBARUでは、商品をつくる過程で出てしまう端材に着目し、自動車の枠を超え、自社の取り組みに加え、他社との協業を通じて、新たな価値を創生していきます。
牛革端材を活用したコインケース
SUBARUは、ステアリングや内装に使用される牛革のうち「商品化が困難な部分」に着目し、アップサイクル活動を通じた新たな価値を創造することで、持続可能な社会の実現に貢献しています。
2024年度では、富士スバル株式会社および地域の大学と連携し、牛革端材を用いたコインケース製作のワークショップを複数回開催しました。こういったアップサイクル活動を今後も継続的に展開し、資源の有効活用と環境意識の向上を図ります。

工場から出る残布や落ち綿から製作されたエプロン(タキヒヨー株式会社)
SUBARUは、グッズを通じてライフスタイルを豊かにし、持続可能な地球環境保全を目指しています。この考え方を商品化に結びつけた結果、タキヒヨー株式会社と提携し、工場から出る残布や落ち綿を回収し、再紡績した生地を使ってエプロンを製作しています。ポケットの位置まで十分に考慮され、デザイン性と環境性能を兼ね備えた商品となっています。
商品情報は以下のリンクよりご覧ください:
https://onlineshop.subaru.jp/subaru/lifestyleitem/FHTK22002000

余剰生地を活用したマルシェバッグ(豊田合成株式会社)
SUBARUは、エアバッグ生地の生産過程で廃棄されるはずだった端材を活用することで、日常生活に欠かせないエコバッグ(商品名称:マルシェバッグ)をつくりました。また、SUBARUの安全へのこだわりとして、このマルシェバッグは、暗闇で光る特許技術のリフレクター(反射材)を使用しており、夜道での安全性を高めています。さらに、人間工学に基づき、持ち手の太さを腕に負担がかからないように調整しています。

漁網の廃材をUpcycleしたキーストラップ(株式会社キャンバス POLeRブランド)
SUBARUは、海洋汚染問題にアプローチするために株式会社キャンバスと協力し、廃漁網を活用してキーストラップを製作しました。使用済み漁網の端材をリアミドという原料に加工したものを、このキーストラップの原料の一部として使用することで、廃漁網による海洋ごみ問題解決に貢献するとともに、バージン原料を使用する場合に比べてCO2排出量を削減することができています。

事業所の取り組み
環境パフォーマンス集計システム導入によるデータ精度の向上により国内グループ会社における有価物量の実績把握などを行いました。廃棄物は貴重な資源として捉えており、回収、再利用、再資源化などの適切な廃棄物処理を行うことで、2014年度よりゼロエミッションを継続しています。
また、SUBARUは、廃プラスチックの対応の一環として、生産工程で発生する仕損じのバンパーを自動車部品に再利用するなど、廃プラスチックのマテリアルリサイクルの検討を始めています。
主な廃棄物と再資源化方法
主な廃棄物 | 主な再資源化方法 |
---|---|
排水処理場汚泥 | セメント原料 |
塗装カス | 製鉄用還元剤 |
廃プラ | RPF(固形燃料など) |
紙くず | 再生紙・RPFなど |
廃棄物排出量
対象範囲
- SUBARU:
- 群馬製作所、東京事業所、宇都宮製作所、半田工場、半田西工場、エビススバルビル、部品センター、スバル総合研修センター
- 国内グループ会社:
-
輸送機工業株式会社、富士機械株式会社、株式会社イチタン、桐生工業株式会社、株式会社スバルロジスティクス、スバル興産株式会社、スバルファイナンス株式会社、株式会社東扇島物流センター、富士航空整備株式会社、スバル用品株式会社
- 海外グループ会社:
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Subaru of Indiana Automotive, Inc.、Subaru of America, Inc.、Subaru Canada, Inc.、North American Subaru, Inc.
アルミ切削屑の再利用
廃棄物のリサイクルへの従業員参加(Subaru of Indiana Automotive, Inc.)
Subaru of Indiana Automotive, Inc.は毎年、従業員の家庭で発生する廃棄物を集め、それを適切にリサイクルまたは処分しています。2024年には、油や塗料から電子機器や医薬品までの廃棄物約14tをリサイクルしました。
本社ビルでの取り組み(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.の本社ビルはLEEDシルバーの認定を受けており、「ロビーやカフェの壁の装飾への再生木材の使用」、「従業員のワークステーションとカーペットの一部におけるリサイクル素材の使用」といった再生材の使用に努めています。また、建物に使用される鉄骨などの金属部品、プレキャストパネルなどの建設資材に多くのリサイクル素材が使用されています。
Eco Friendly Retailers(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.は、米国内の販売店と共に、エネルギー、水、ごみといった環境負荷の削減を奨励する「Eco-Friendly Program」を展開しています。「Eco-Friendly Program」の認証を取得するためにはエネルギーの効率性やリサイクルなどの領域において基準に達することが求められ、2024年までに、このプログラムに販売店の40%にあたる255社が参加しています。「Eco-Friendly Program」での資源循環の取り組みとして、2024年では販売特約店で発生する廃棄物のうち、約3,750tを再資源化処理しました。
Sustainable Subaru Gear(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.はStaples Corporateと協働して、販売時に100%リサイクルのポリ袋やリサイクル可能な発送用の箱を活用しています。さらに、2024年には、環境に優しい製品がさらに追加され、提供製品全体の42%以上を占めました。
また、Staples Corporateは、持続可能性評価機関であるEcoVadisとの提携を継続し、シルバーステータスの評価を維持し、評価対象の企業および業界の上位25%にランクインしました。同年、Staples Corporateは責任ある調達プログラムも開始することで、サプライチェーンの継続的な改善を推進しています。
食品廃棄物の削減の取り組み(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.は、ホスピタリティパートナーであるEurestと連携し、オフィス全体にスクラップコンテナを戦略的に配置して従業員の食品廃棄物を収集し、2024年度では約4.3tの食品廃棄物を飼料や堆肥として再利用しました。
e-waste(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.は従業員の家庭から出たe-waste(電気電子機器廃棄物)を適切にリサイクルする取り組みをしています。2024年のEarth Dayのイベントでは約6tのe-wasteを回収し、再資源化しました。
高いリサイクル率の実現と環境保全(North American Subaru, Inc.)
North American Subaru, Inc.は、環境保全と持続可能な社会の実現に向けて、地域企業との連携を通じたリサイクル活動を積極的に推進しています。ガラス、プラスチック、軽金属のリサイクルにはデトロイトのGreen Beings社を、電子機器のリサイクルにはAdvanced Computer Recycling社を活用し、地域経済の支援と資源循環の両立を図っています。
販売の取り組み
ゼロエミッションと再資源化
国内販売特約店のゼロエミッション
販売特約店では、事業活動において排出される廃棄物の適正処理活動と国内での再資源化を目指してゼロエミッション活動に取り組んでいます。これらの結果、2024年度は、使用済みバンパー26,821本、鉛バッテリー156,172個(鉛資源2,149t)、オイル4,966kL、タイヤ206,801本を回収しました。
お客様に一番近い販売特約店のゼロエミッション活動は、より身近な環境保全活動であるとともに、SUBARUの目指す「安心と愉しさ」でお客様に選ばれ続けるブランドの実現につながるものと考えています。
使用済みバンパーの再資源化
廃油の再資源化
SUBARU販売特約店でオイル交換時に発生する廃油は、SUBARUが構築したゼロエミッションスキームにより、再生重油として再資源化され、重油の代替燃料として利用されています。例えば山形県の園芸農家では、この再生重油をハウス暖房用燃料として利用されており、毎年きれいなポインセチアやシクラメンを育てています。
株式会社スバルロジスティクス本社の社員食堂業者より排出される廃食用油は、SAF化を目的としたプロジェクト(Fry To Fly Project)のスキームにて、2024年度はバイオディーゼル燃料、2025年4月よりSAFとして再資源化されています。
米国国立公園での埋め立てゼロに向けた共同事業(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.は、Subaru of Indiana Automotive, Inc.での埋め立てゼロの知見を活かし、2015年より、お取引先様、保全協会、国立公園局などとともに、ヨセミテ国立公園(カリフォルニア州)、デナリ国立公園・自然保護区(アラスカ州)、グランドティトン国立公園(ワイオミング州)でのごみ削減に取り組んでおり、これまで延べ1万t以上のごみが埋め立て処分からリサイクルやコンポストに転換されました。
この国立公園での活動が評価され、2020年にSubaru of America, Inc.は「Silver Halo Award」および「Corporate Stewardship Award」を受賞しました。さらに2024年には、60以上の国立公園において廃棄物削減を支援し、持続可能な自然保護活動の推進に貢献しました。
Subaru Park Zero Landfill(Subaru of America, Inc.)
Subaru Parkはペンシルベニア州デラウェア郡チェスターにあるサッカースタジアムであり、Subaru of America, Inc.のサポートにより、2021年からメジャーリーグサッカー初のZero Landfillスタジアムとなっています。2024年ではSubaru Park内で発生する約260tの廃棄物を再資源化処理しました。
Subaru of Mississaugaでのzero landfillの取り組み
地元ベンダーであるU-PAK DISPOSALSとの協力のもと、「Energy from Waste」プログラムを通じて廃棄物の回収・再資源化を推進しています。2024年度には約170トンの廃棄物を回収し、資源として有効活用しています。
使用済自動車の適正処理
SUBARUは、自動車リサイクルシステムの構築に積極的に参加、協力し、使用済自動車の環境負荷低減に取り組んでいます。また、よりリサイクルしやすいクルマの開発も積極的に推進しており、シュレッダーダスト(ASR)、エアバッグ類、フロン類の適正な処理を推進し、再資源化率の向上に努めています。
2024年度はASRの再資源化率が96.8%となり、2015年度以降の法定基準である70%以上を達成しています。また、エアバッグ類についても法定基準の85%を上回る96.5%を達成、フロン類についても引き取った全量を適正に処理しました。
これらのSUBARUの自動車リサイクル法に基づく再資源化などの実施状況の詳細は、別途「自動車リサイクル法について」にて、情報開示を行っています。
自動車のリサイクル
自動車リサイクルの流れ
自動車リサイクル法
日本の自動車リサイクル法(使用済自動車の再資源化等に関する法律)に基づき、自動車メーカーは自ら製造した自動車が使用済み自動車となった際に、自動車破砕残さ(ASR)、エアバッグ類、フロン類を引き取り、これを適正にリサイクルすることが義務づけられています。
SUBARUはART※を通じて、ASRの適正なリサイクルを円滑かつ効率的に推進しています。また、エアバッグ類・フロン類に関しては、国内自動車メーカーおよび輸入業者と共同で設立した一般社団法人自動車再資源化協力機構を通じ、適正処理を行っています。
- ※
- 自動車破砕残さリサイクル促進チーム:国内自動車メーカーおよび輸入業者など12社が2003年に結成。自動車リサイクル法でリサイクルが義務づけられている特定再資源化物品のうち、ASRについて、そのリサイクルを適正、円滑かつ効率的に実施するための企画を行うチーム
バッテリーリサイクル
日本の市場に流通した車両由来の駆動用リチウムイオンバッテリーは、一般社団法人日本自動車工業会の回収スキームに参画して適切に回収を行っています。過去に販売した車両に搭載のニッケル水素バッテリーはSUBARUの広域認定のスキームを通じて適切に回収・処分を行っています。
リビルト品の活用
リビルト品の活用(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.では循環型社会の実現に向けて、環境負荷の低減やお客様の費用負担軽減を目的に、エンジンやトランスミッションなどの大型修理部品において、リビルト品※の活用が進められています。これらのリビルト品は、すべてのシールやガスケットなどの交換部品を対象に、使用可能な部品を取り出し、工場で取り付けられる純正部品と同等の高い品質基準を満たすよう再利用されています。
- ※
- エンジンなどの修理部品について、消耗部品の交換ならびに利用可能な部分を検査基準に則って再利用したもの
物流の取り組み
物流
梱包資材の再利用
SUBARU車の海外生産用部品の梱包・輸送を行っている株式会社スバルロジスティクスでは、梱包資材の再利用化(リユース)を柱に、積極的な環境負荷低減活動に取り組んでいます。2024年度は、リユース資材取扱量が2年連続で1,000t越えを達成しました。
今後も引き続き再利用化を推進し、環境負荷低減の取り組みを推進していきます。
(年度)
2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
リユース量(t) | 776 | 1,020 | 661 | 786 | 852 | 1,023 | 1,055 |
原単位(kg/台) | 2.8 | 2.4 | 2.7 | 2.8 | 2.8 | 3.1 | 2.1 |
米国向けバンパーの包装資材削減
Subaru of America, Inc.では、日本から輸入したノンカラーバンパーを米国内で輸送する際に耐用できるように再包装していますが、日本からの輸出時に高強度で形状安定性の高い包装材を使用することで、米国での再包装を廃止する取り組みを2020年度から開始しています。
地域配送センター(Subaru of America, Inc.)
Subaru of America, Inc.の地域配送センターでは返却可能な容器を使用することで、部品輸送時の段ボールや木材などの使用量を削減しています。また、全国規模でe-wasteリサイクルプログラムを導入し、電子廃棄物のリサイクルを推進しています。2024年には全体のリサイクル率は90.8%に達しました。
環境に配慮した包装資材の活用
2021年度より、部品物流センターでは、段ボールやプラスチックから紙への包装資材の切り替え、バイオマスプラスチック原料が10%配合された包装資材の採用、樹脂製から段ボールへのパレット素材への切り替えに向けた検討など、環境に配慮した包装資材の活用を進めています。
また、バンパー、エンジン、トランスミッションなどの大型部品の出荷時の梱包資材を木材からダンボールに切り替えています。さらに、2023年度より、過剰品質廃止(廃止、サイズ縮小、厚さ見直しなど)に取り組み、脱プラスチックに向けた取り組みを進めています。
調達の取り組み
SUBARUは、材料として多く使用される鉄、アルミ、プラスチックなどの原料として生産時に発生した端材やスクラップ、回収した使用済み商品などを再利用することで、クローズド・ループ・リサイクル※に取り組み、天然資源の消費および廃棄物の発生の抑制に努めています。
- ※
- 生産時に発生した廃棄物、スクラップ、回収した自社の使用済み商品を同じ品質の部品の材料として再生し、再び同種商品に採用する手法のこと
2024年度にクルマに使用した材料 | リサイクル方法 | |
---|---|---|
鉄 | 620,126t | 鉄スクラップとして専門業者へ引き渡し、業者にて再利用 |
アルミニウム | 29,934t | 工場内で再度溶解し、ほぼすべて再利用 |
プラスチック | 26,052t | 一部再利用の為、工場内で再度粉砕 |