平成10年12月21日
スバル レガシィ セダンをフルモデルチェンジ
『レガシィ B4 (ビー フォー) 』を発売
富士重工業(田中 毅社長)は、スバル レガシィのセダンをフルモデルチェンジし『レガシィ B4』として、本日より全国スバル特約店を通じ一斉に発売する。
今回発売する『レガシィ B4』は、“4WDロードスポーツ”のコンセプトの下に、“水平対向エンジン+シンメトリー4WDレイアウト”というスバル独自の4WDシステムをコアメカニズムとし、「走りのクオリティ」と「操る楽しさ」の完成度をより高め、飛躍的な商品力向上を図っている。
レガシィ セダンは、平成元年2月に「ドライバーズセダン」として初代モデルを、平成5年10月に2代目レガシィを発売。デビュー以来2代にわたり、常に「走り」と「居住性」のクオリティバランスを追求し、水平対向4気筒エンジンと4WDの組み合わせがもたらす優れた走行性能や、理想的なパッケージングなどが高く評価され、スポーティな走りを追求した高性能スポーツセダンとして好評を博している。富士重工業では、既にワゴンシリーズを「新世紀レガシィ」として今年6月に発売しており、今回の『レガシィ B4』の発売により、 レガシィ全シリーズのフルモデルチェンジを行ったことになる。
「B4」: 4WDロードスポーツのコアメカニズムである水平対向エンジン(BOXER)と4輪駆動システム(4WD)の、それぞれの頭文字を組み合わせ、「B4」とネーミング。
レガシィ B4 RSK
レガシィ B4 RS
■開発のポイント
1.世界トップクラスのスポーツ性能
理想的な前後重量バランスや高いボディ剛性など、走りのポテンシャルを高めることを最優先して開発されたボディと、水平対向エンジン+シンメトリー4WDレイアウト、及びセダン専用にチューニングしたサスペンションを組み合わせ、世界トップクラスのスポーツドライビングを実現。
2.高度な安全性と走りのクオリティ
スバル4WDシステムがもたらす高次元のアクティブセイフティと、新環状力骨構造セダンボディをはじめとする万全のパッシブセイフティが、B4のスポーツ性能をバックアップするとともに、安全性に優れた高剛性ボディにより、走りのクオリティの向上も実現。
3.優れた機能性を内包する流麗なスタイリング
居住性、快適性をはじめとするセダンに求められる機能と、走りのポテンシャルの理想的なバランスを追求して生まれた高剛性エアロダイナミックボディを採用し、世界トップクラスのスポーツ性能をダイナミックなセダンフォルムに集約。
4.RSKのAT車にはスポーツシフトE-4ATを新採用
セレクトレバー及びステアリングホイールにシフトスイッチを設けた、スポーツシフトE-4ATを新採用(RSK)。洗練されたオートマチックシフトと、積極的なシフト操作による小気味よいマニュアルシフトドライビングの両立を実現。
5.スポーツマインドを高めるB4専用仕様・装備
ハードなスポーツドライビング時にも確実な視認性を確保するブラックフェイスメーター(RSK スポーツシフトE-4AT車)や、スペシャルレザーパッケージ(RSKにメーカーオプション)等、ロードスポーツとしてのクオリティを高める仕様・装備を設定。
■商品の主な内容
1.パッケージング
人と車の一体感を保ちつつ、走りと居住性を高いレベルでバランスさせた、ジャストサイズの5ナンバーボディを継承。
走りの性能を追求すると同時に、セダンとしての十分な居住性も追求。流麗なルーフラインにより空力性能を向上させつつ、後席のヘッドルームにもゆとりを確保。
リヤセクションの形状を最適化し、後席の乗降性を向上させるとともに、4WDロードスポーツならではのドライビングフィールや取り回しの良さと、全席の乗員が快適にロングドライブを楽しめる居住性の両立を実現。
2.エクステリア
流麗なルーフライン、斬新なハイデッキスタイルをバランスさせた、機能的かつスポーティなプロポーションを採用。また、タイトで張りのある面形状により力強い走りを表現。
ワゴンシリーズと同一デザインの精悍なフロントマスクとしながらも、チタン調光輝処理を施したグリルや、専用の「B4」レターマークを採用。
サッシュレスウインドゥのピラー構成と形状をリファインし、安全かつ最適な運転視界を確保。
6ライトウインドゥの採用と、ルーフエンドの形状処理により、後席のヘッドクリアランスやトランク開口寸法を減ずることなく、ダイナミックなセダンシルエットを実現。
リヤコンビランプは視認性に配慮し、高い位置にレイアウト。また、リヤガーニッシュと合わせてレンズをブラックアウト化し、スポーティかつワイド感のあるリヤビューを実現。
しっかりと張り出したトレッドを、タイトなアーチフレアとリヤバンパー形状で強調。スモーク調のメタリック塗装を施したアルミホイールとともに、引き締まった足まわりを演出。
3.インテリア
コックピットは、ドライバー側に傾斜させたセンターコンソール、視認性に優れた丸型4連メーター、操作系のゾーンレイアウトなどにより、操作性及び視認性を向上。
RSK スポーツシフトE-4AT車には、ハードなドライビング時にも確実な視認性を確保する、ブラックフェイスメーターを採用。
前席シートはホールド性の良いスポーティバケットタイプ、後席シートはベンチタイプのセンターアームレスト付(格納式)を採用。
リヤシートのセンターアームレスト部には、スキーなど長尺ものの車内つみこみが可能なトランクスルーを設定。
開口部の大きなトランクリッドは、ほぼ垂直状態まで開口を可能とし、また、トランクルームは、サスペンションの張り出しを最小限に抑え、ユーティリティをより向上。
シートは、個性的かつスポーティな雰囲気の、ファブリックとプロテインレザーの組み合わせを採用。
インテリアカラーには、風格ある落ち着いた雰囲気のオフブラックのモノトーン調を採用。
4.ドライブトレーン
4WDロードスポーツの高度なスポーツ性能を形成する、独自のスバル4WDシステムを採用。縦置の水平対向4気筒エンジン+左右シンメトリーのフルタイム4WDシステムによる、低重心かつ理想的な重量バランスにより、レガシィ特有の優れたハンドリング性能と走行安定性を実現。
RSKのAT車には、新開発のスポーツシフトE-4ATを搭載。アダプティブ制御式電子制御フルオートマチックトランスミッションをベースに、マニュアルシフトモードを加え、洗練されたオートマチックドライブと、積極的なシフト操作による小気味よいスポーツドライビングの両立を実現。マニュアルモードでは、セレクトレバーとステアリングホイールのスイッチのいずれでもシフトチェンジを可能とし、あらゆるシーンでの優れた操作性を発揮。
RSK スポーツシフトE-4AT車には、VTD-4WDシステム(不等&可変トルク配分電子制御4WD)を搭載。4WDの持つ優れた安定性に加え、横Gセンサーも搭載することによって、走行状況に合わせて電子制御により瞬時に前後のトルク配分(基本は前輪:35、後輪:65)を最適制御し、ナチュラルなハンドリングとクイックなレスポンスを実現。
5.エンジン
新開発のBOXER PHASE II エンジンを搭載。低重心で軽量かつコンパクト、高い剛性を持つ基本構造、スムーズで振動の少ない回転特性など、スポーツセダンにとって理想のパワーユニットであるBOXERエンジンのこうした特性をさらに磨き上げ、また、低中速トルクを一層増強したことにより、発進・加速性能、登坂性能、静粛性、燃費性能を大幅に向上。
RSKには、斜流タービンを採用した2.0L DOHC16バルブ2ステージツインターボエンジンを搭載。最高出力、最大トルクといった数値には表れない特性の向上を図り、リニアリティの高さ、軽快な回転フィーリング、滑らかなトルク感など4WDロードスポーツにふさわしい特性を発揮。
RSには、2.0L DOHC16バルブエンジンを搭載。シャープな吹け上がり感を継承しつつ、可変バルブタイミング機構であるAVCS*や可変吸気システムを採用し、低中速域のトルク感を向上。全走行領域での走行性能を向上させるとともに、燃費性能の向上も実現。
*AVCS : Active Valve Control Systemの略。
6.シャシー
フロントサスペンションには十分に熟成されたストラット式、リヤサスペンションにはサブフレーム付のマルチリンク式を採用。いずれも高剛性、ロングストローク、低フリクションというサスペンションの基本性能を徹底的に追求。さらに、ジオメトリーやロールセンターの最適化に加え、スポーツ性能を重視した専用チューニングも実施。
RSKには、フロント倒立式、リヤ正立式のビルシュタイン製ダンパーを採用。あらゆる走行モードで、常に適性な減衰力を発生し、リニアなハンドリング性能と引き締まった乗り心地を実現。
RSKのMT車及びスポーツシフトE-4AT車には、それぞれの性格にあわせた専用のチューニングを実施。MT車は、タイトなコーナリングでもアンダーステアを抑えた積極的な走りを狙いとし、AT車は、高速でのレーンチェンジや高速コーナーでのレスポンスとコントロール性を重視したセッティングを実現。
ブレーキパッドや倍力装置の特性チューニング、ブレーキシステム全体の精度向上などを図り、剛性及び安定感の高いブレーキングを実現。
4WDとのベストマッチングを図った4センサー4チャンネルABSを装備。作動の洗練度をより高め、緊急時の危険回避性能を一段と向上。
7.安全性能
スバル独自のフルタイム4WDシステム、高剛性ボディ、高性能サスペンション&ブレーキなどによる高い限界性能と機敏な動きにより、世界トップレベルの危険回避性能を実現。
あらゆる衝突エネルギーからキャビンを守る、セダンボディのための新環状力骨構造を採用。全方向からの衝突エネルギーを効果的に分散させ、キャビンの変形を防ぐことで乗員の安全を確保。
デュアルSRSエアバッグを標準装備とし、SRSサイドエアバッグをメーカーオプションにて設定。
フロントシートのシートベルトには、プリテンショナー及びロードリミッターを採用。またリヤシートには、中央席にも3点式ELRシートベルトとシートピローを設定。
リヤシートのシートベルトには、チャイルドシート固定機能付3点式ELRシートベルトを採用し、安全性をさらに向上。
8.環境性能
リヤスポイラー、ルーフトリムをはじめ車両を構成する樹脂部品に、リサイクルし易い熱可塑性樹脂を採用するなど、車両全部品の9割以上(自社算出基準)に、リサイクル可能な材料を使用。
燃料タンクへのドレンボルトの追加によるガソリンの抜き取りの容易化、フードグリルの取り付けボルトを成形インサート式からはめ込み式に変更するなど、単一素材への分離の容易化を実現。
質量100g以上の全ての樹脂及びゴム製品に、ISO規格に基づく材質記号を表示し、部品の分別を実施しやすくしリサイクル性を向上。
最新の燃費向上技術を随所に織り込み、燃費性能の更なる向上を実現。
ラジエーターコア、ヒーターコア、バッテリーケーブル端子などから鉛を廃止し、鉛削減に関する2000年目標をクリア。また、廃車時にエアバッグ廃棄のための作動をし易くするため、エアバッグハーネスの保護カバー及び被覆の色を統一し、識別性を向上。
9.メーカーオプション
RSKの専用メーカーオプションとして、シート、ドアトリム、ステアリングホイールにブルーとオフブラックのコンビネーションレザーを採用した本革内装「スペシャルレザーパッケージ」を設定。インストルメントパネル及びコンソールパネルには、専用のメタリック調ヘアライン仕上げを施し、革内装のブルーとのマッチングによって精緻な高品質感を表現。
世界のトップオーディオブランドである、米国マッキントッシュ(Mclntosh)社のオーディオシステムをメーカーオプション設定。極めて原音に近い歪みのないクリアな音質を特長とし、共同開発によりレガシィ B4の音場特性にあわせてベストマッチングを実施。
■販売計画
1,000台/月
■メーカー希望小売価格〈消費税含まず〉
(単位:千円)
車 種
東 京
大阪・名古屋
札 幌
仙 台
金 沢
福 岡
沖 縄
レガシィ B4 4WD
RS
5MT
2,155
2,190
2,170
2,180
2,200
E-4AT
2,248
2,283
2,263
2,273
2,293
RSK
5MT
2,588
2,623
2,603
2,613
2,633
スポーツシフト E-4AT
2,698
2,733
2,713
2,723
2,743
注)E-4AT:電子制御4速フルオートマチックトランスミッション
全車デュアルSRSエアバッグ及び4センサー4チャンネルABSを標準装備
■主要諸元表
なお、商品についてのお問い合わせは、最寄りの販売会社、またはフリーダイヤル 0120-052215 までお願いいたします。