2011年5月10日

富士重工業 2011年3月期 通期連結業績の概要
~ スバルの世界販売台数、売上高、当期純利益が過去最高 ~

<2011年3月期 通期業績:連結売上高>

スバルの国内販売は、商品力強化とエコカー補助金の効果により第2四半期まで好調に推移したものの、エコカー補助金終了以降の反動減、さらには東日本大震災による生産停止の影響を大きく受け、前年同期比92.3%の158千台となりました。
一方、海外販売は主力3車種であるレガシィ、フォレスター、インプレッサが引き続き好調に推移し、北米、中国をはじめとした全市場で前年実績を越える販売となり、同127.4%の499千台、全世界合計の販売台数は同116.7%の657千台となりました。
この結果、連結売上高は為替の円高による影響などがあったものの、同110.6%の1兆5,806億円となりました。

<2011年3月期 通期業績:連結損益>

営業利益は、好調な海外販売による増益とグループ全体での諸経費削減ならびに原価低減努力により、為替の円高による影響や試験研究費増などの減益要因を吸収することで、東日本大震災による影響もありましたが、前年同期比3.1倍となる841億円となりました。
経常利益は同3.7倍の822億円、純利益は同668億円増益の503億円となりました。

なお、今回の業績はスバルの海外および全世界の販売台数、売上高、当期純利益ともに通期業績として過去最高です。*1また、営業利益率は5.3%となり2011年3月期を最終年度とする中期経営計画の収益目標である営業利益800億円、営業利益率5%レベルを達成しました。

<2011年3月期 通期業績:その他>

フリーキャッシュ・フローは前年同期に比べて270億円減の871億円、年度末の有利子負債は同370億円減の3,306億円、また、自己資本比率は34.7%となりました。

<2012年3月期 通期業績計画>

3月11日に発生した東日本大震災により当社の生産設備、研究開発設備等が一部被災しましたが、迅速な対応により、短期間で復旧させることができました。しかしながらサプライチェーンへの影響は甚大であり、部品の供給が安定化される時期を見通すことは難しく、また電力供給問題が今後の操業に及ぼす影響も不透明な状況です。そのため、一日も早い操業正常化に向けた努力を引き続きしてまいりますが、現時点で今後の生産・販売を見通すことは極めて困難であり、2012年3月期の通期業績計画については、これらの見通しがついた段階で速やかに公表することといたします。

*1 連結決算を集計し始めた1999年3月期以降の過去最高