2008 年 4 月10 日

富士重工業、トヨタグループとの協業を活用し事業構造を改革
~群馬県大泉町に完成車組立工場を新設、国内スバル販売網を再編~

富士重工業(以下富士重)は、本日発表のトヨタ自動車(以下トヨタ)およびダイハツ工業(以下ダイハツ)との新たな協業にともない、国内に完成車組立工場の新設と車両製造体制の再構築を決定するとともに、国内のスバル車販売網の再編に着手するなど、新たなビジネスモデルを構築することを発表した。

富士重は、トヨタとの協業として小型FRスポーツ車の共同開発を発表した。この車については、富士重で全数生産を行う予定で、現在エンジンやトランスミッションなどの生産を行っている群馬製作所大泉工場(群馬県邑楽郡大泉町)の隣接地に完成車組立工場を新設、2011 年末からの稼動を目指す。
新工場の投資額や生産能力、および共同開発車以外の生産車種などの詳細は、今後のトヨタとの協議を含めて決定する。

なお、新工場の運営のために、生産車種の立ち上げに応じて群馬製作所本工場(群馬県太田市)の人員が新工場に順次異動する。そして、本日発表したダイハツから富士重への軽自動車のOEM供給の時期を考慮しながら、将来、本工場の生産機能は、新工場に集約する予定。

これらの取り組みにより、富士重は開発・生産の経営資源を、同社のコア技術およびその商品分野に集中し、現在取り組んでいる新中期経営計画の重点課題である「スバルらしさの追求」を徹底する。

また、富士重は、新中期経営計画の基軸である「お客様第一」を一層徹底するとともに、協業を活用したスバル車の新たな商品計画に適した、国内の販売体制を早急に構築する。

本年2008 年10 月の近畿地区、九州地区を皮切りに、全国の複数地区で統括会社を設置し、富士重出資の販売会社の再編を行う。この結果、現在、独立系販売会社12 社を含めて全国に46 社ある販売会社の体制を、2009 年度中に半分に集約するとともに、拠点展開の見直しなども進める。 これにより、広域統合による「経営および間接業務の効率化」と、お客様視点を徹底した「営業活動の地域化」を実現し、各販売会社の経営の質を向上させるとともに、将来の国内需要を考慮した販売ネットワークの適正化、営業マネジメントの強化につなげていく。

富士重は、今回の資本関係を含むトヨタとの提携関係の強化と、これをてことする独自の事業構造改革により、開発工数、生産能力などの経営資源を効率的に収益性の高いコア分野や将来の環境技術開発に傾斜配分するとともに、お客様満足度の向上を図ることによりスバルブランドを強化し、同社の経営ビジョンである「存在感と魅力ある企業」の実現を図っていく。