2007年7月31日

富士重工業 2007年度第1四半期業績の概要

<2007年度第1四半期業績:連結売上高>

スバルの国内市場は、軽乗用車ステラが拡販に寄与したものの、登録車需要の長引く不振の影響などにより既存車種が落ち込み、販売台数は前年同期比97.9%、44,187台にとどまった。一方、海外市場では、カナダやロシア、中国など販売が伸びた地域もあるものの、主要市場の米国で大きく販売台数を減らしたことが響き、海外合計では同95.7%の75,474台となった。
国内、海外を合わせた自動車部門の売上が、上記のような販売台数の減少に加え車種構成の悪化などの要因で前年を下回り、為替レート差やボーイング向けが好調な航空宇宙カンパニーの増収ではカバーできず、全体では前年度から113億円減収となる3,182億円の売上となった。

<2007年度第1四半期業績:連結損益>

営業利益は、スバルの日米での販売不調、新型車開発にともなう試験研究費の増加、原材料の高騰などの減益要因が大きく、原価低減努力、為替レート差、諸経費の削減を加味しても、35億円と前年同期を大幅に下回る実績となった。
また、経常利益は為替の影響などで6億円にとどまり、当期純損失は3億円となった。

<2007年度業績予想>

国内の自動車需要は低迷が続いており、スバルは新型インプレッサが好評を博しているものの、全体としては期初の目標販売台数の達成は楽観視できず、また、海外でも主力の米国市場での見通しが不透明な状況である。加えて、原材料の高騰など収益悪化を招く外部環境の変化も予想を難しくしている。
こうした中、中間期においては、売上高、当期純利益については変更しないが、期初の計画に対し為替の円安傾向が続いていることを考慮し、営業利益の予想を50億円引き上げ100億円に、経常利益を40億円引き上げ50億円に、それぞれ上方修正する。
通期においては、中間期の見通しを踏まえながらもスバルの販売動向などのリスクを鑑み、4月に公表した予想値を変更せず、達成に向け取り組んでいく。

※通期連結決算予想:売上高1兆5,500億円、営業利益350億円、経常利益300億円、当期純利益160億円