富士重工業株式会社
富士重工業健康保険組合
富士重工業健康保険組合 総合太田病院に関する状況について
富士重工業健康保険組合(東京都新宿区、奥原一成理事長、以下富士重健保)が所有する総合太田病院(群馬県太田市)は、単に富士重工業株式会社(東京都新宿区、森郁夫社長、以下富士重)グループ従業員を対象とした病院としてではなく一般にも開放され、主に太田市および周辺の地域医療の中核を担う病院となっています。例えば、患者さんの九割以上は一般市民の方々であり、また、太田市の救急車による搬送の約半数を受け入れています。
しかしながら、総合太田病院の長い歴史から、古い建築物の耐震性の懸念や設備の老朽化、建屋の増改築による使い勝手の悪さ、駐車場の不足感などの問題を抱えており、患者さんの利便性や拡張性を考え、将来に向けた新たな計画を検討する段階を迎えています。
富士重および富士重健保としては、総合太田病院の現状の「市民病院的」利用状況を鑑み、将来においても地域医療をになう病院として広く期待されていることから、発展的な計画を構築することが諸問題の解決策につながると判断いたしました。また、現在地が既に手狭で、建て替えが容易でない状況から、近隣で相応の広さの用地を確保し、新築移転することがベストプランと考え、その方向で検討を進めてまいりました。
一方、太田市においては、救急医療体制の整備・強化を重点課題として掲げ、救命救急センターの建設など検討を進められておりました。その時期的な整合性などから共同で取り組めることはないかとの提案をいただき、昨年、平成18年度から総合太田病院と太田市とで研究会を発足させ、さらなる検討へといたりました。
現状の進捗として、総合太田病院に対し、太田市から救急医療体制整備のための支援をいただき、また、富士重工業から地元地域への社会貢献としての支援を行うことで、病院の早期移転新築を図りたいということで当事者間での大枠合意が得られ、実現に向けた計画立案に着手すべきという段階になってまいりました。
私ども富士重および富士重健保としては、太田市と協力して本件を進めていくことを、太田市民の皆様を始め広くご理解いただきたいと考え、こうして状況を書面にまとめ、ご説明させていただく次第です。
今後詰めていかねばならない具体的な計画策定については、多くの関係者の皆様のご協力をいただかなくてはなりません。特に昨今広くマスコミなどで取り上げられる医師不足の問題については、総合太田病院にとっても他人事ではなく、現在の医療教育機関との連携を今後より強化し、一層の協力を仰ぎたいと考えております。
これからも様々な課題に対し、皆様のご意見をいただきながら慎重に検討を重ね、ひとつひとつ実行案につなげていくという着実な作業を行っていく所存です。ぜひとも、本件趣旨をご理解賜りますとともに、ご指導、ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。