2006年8月1日

富士重工業 「2006環境・社会報告書」を発行
~あわせて、第4次環境保全自主取組み計画を策定~

富士重工業は、このたび2005年度の環境保全にかかわる活動実績と、社会性にかかわる取組みをまとめた「2006環境・社会報告書」を発行した。

あわせて、富士重工業は、2002年から取り組んできた現在の第3次環境保全自主取組み計画が本年度で終了することから、より高い環境保全目標を掲げ法規制および業界との連携を含め、2007年度から2011年度までの新たな「第4次環境保全自主取組み計画」を策定、本報告書に掲載し広く公表し、来年度からの実行に向けて展開を図る。

なお、「2006環境・社会報告書」はA4版50ページからなり、今回の主な特長は下記の通り。

1.

「顔の見える」報告書

当社や関係会社の話題となる取組みについては特集として集約し、富士重工業の環境、社会活動を担っている関係者を出来るだけ多く紙面で紹介。
<特集>
①夢を夢で終らせない技術、クリーンエネルギー自動車「スバルR1e」
②あなたの街にクリーンエネルギーを、大型風力発電システム「SUBARU 80/2.0」
③「みんなで大切な地球をまもろう!」スバル出前環境教室
④「人に、地球に優しい企業」を目指し私たちはできることから始めていますー新潟スバル自動車㈱

2.

読者ニーズに応じ、冊子とサイト・データに分割

昨年度の環境・社会報告書の読者から寄せられた、報告書の活用方法に対する提案や読みやすさのための改善要望などを踏まえ、今年度は、詳細情報であるサイト・データを冊子から切り離し同社のホームページからダウンロードする体裁に改めるとともに、冊子版については平滑で親しみやすい内容に絞って編集。

3.

第三者環境報告書審査を受審

「正確でわかりやすく、透明性が確保されている報告書」とするため、重要な情報・環境データの収集・集計・報告が妥当に行われ、本報告書が参考にしているガイドラインに基づく重要な情報が網羅され、かつ正確に記述されているかについて、第三者環境報告書審査を受審。

「2006環境・社会報告書」は、8月1日以降、希望者には冊子の無償配布を行うほか、富士重工業の企業ホームページに詳細なサイト・データおよび冊子版のPDFファイルを掲載する。また、報告の概要をA4版8ページにまとめたダイジェスト版を8月に発行する予定。

「2006環境・社会報告書」に関する一般のお客様からの問合せ先および申込先
富士重工業株式会社 総務部 CSR・環境推進室 TEL 03-3347-2036 FAX 03-3347-2530

<添付資料> 富士重工業 第4次 環境保全自主取組み計画について

富士重工業は、1993年、1996年、2002年と環境自主取組みを進めてきたが、このたび、2007年度から2011年度までの新たな環境保全自主取組み計画を策定した。

これは、常により高い環境保全目標を掲げるとともに、法規制、業界との連携を含めた的確な環境対応を織り込み、これまで以上にクリーンな商品を、クリーンな工場から、クリーンな物流により、クリーンな販売店を通してお客様にお届けし、商品で社会に貢献することを目標とした。

富士重工業のみならず、グループ関連企業の指針として共有し、スバル・グループとして環境諸問題の継続的改善に積極的に取組んでいく。

■富士重工業 環境保全自主取組み計画(2007年度~2011年度)

項目 目標・取組み
クリーンな
工場
地球温暖化の抑制 ◇生産工場からのCO2排出量を2010年度までに1990年度比15%低減を目指す。
生産工場における
環境負荷物質の
管理と排出削減
PRTR対象化学物質の排出量削減を継続する。
自動車生産ラインにおけるVOC(揮発性有機化合物)の排出量原単位(g/㎡)を 2010年度末までに2000年度比30%以上低減する。
環境リスクアセスメント活動により環境リスクを低減し、事故・苦情・自主基準値 超過のゼロ化を図る。
生産工場から
排出される
廃棄物の削減
歩留り向上、取り代削減、塗着効率向上、荷姿改善等の発生源対策により 発生量を削減する。
ゼロエミッション(直接、間接を問わず埋立量ゼロレベル)を継続する。
水資源の節約 ◇生産工場における水使用量を2011年度までに1999年度比45%低減を目指す。
グリーン調達活動
海外も含め取引先に対し、環境マネジメントシステムの構築と環境負荷物質の 削減を要請する。環境マネジメントシステム構築については、下記を目標とする。
 ●自動車部門、エコテク部門、航空宇宙部門:構築完了を目指す。
 ●産業機器事業部門:100%構築体制の維持継続。
環境負荷物質の削減についてはEU指令等各種法規の対応日程を遵守する。
クリーンな
商品
燃費の向上※1 ◇フルモデルチェンジおよび年次改良ごとの継続的な燃費改善を図る。
◇平成22年度燃費基準(2010年度燃費基準)達成車をさらに拡大する。
排出ガスの
クリーン化※1
平成17年基準排出ガス75%低減レベル対応の技術を拡大し、さらなる低排出 ガス対応化を進め、低排出ガス車両の普及を推進する。
クリーンエネルギー
を利用した商品の
開発
◇ハイブリッド自動車:アライアンスを活用した新ハイブリッドシステムの開発を 行う。※1
◇天然ガス自動車: 天然ガス自動車の市場展開を継続する。※1
◇電気自動車: 業務用車両を始めとした市場導入を目指し開発を行う。※1
◇風力発電システムの開発、市場展開を継続する。※2
◇LPG/CNGエンジンを使用した応用製品の市場展開を図る。※3
リサイクル性の
向上※1
◇新型車のリサイクル配慮設計を推進し、2015年リサイクル率95%に貢献する。
環境負荷物質の
低減
◇環境負荷物質の管理拡充および環境負荷物質のさらなる低減を行う。
◇日本自動車工業会の自主取組みに基づき車室内VOCを低減する。※1
車外騒音の低減※1 ◇燃費向上や排出ガス低減との両立を図った騒音低減の技術開発を推進する。
エアコン冷媒に係る 地球温暖化の
抑制※1
◇自動車1台当りの冷媒(HFC134アール)使用量の削減をさらに推進する。
◇低温暖化係数冷媒エアコンの開発を推進する。
交通環境に関する
研究※1
安全かつ快適な車社会を実現する高度道路交通システム(ITS)への 取組みをさらに前進させる。
環境関連商品の
開発、環境関連
事業の推進※2
◇塵芥収集車の開発や環境機器・装置等の環境関連ビジネスを推進する。
◇省力化、省人化、省エネルギーなどを目的としたロボット関連ビジネスを 推進する。
クリーンな
物流
物流面における
環境負荷の低減
◇改正省エネ法への確実な対応の実施
    ●2011年度末までに、2006年度比▲5%のエネルギー使用量原単位削減を 目指す。
◇梱包資材などのリユースやリターナブル箱の活用を推進し環境負荷の 低減に取組む。
クリーンな
販売店
販売店における
環境保全活動の
推進
◇販売店の環境への取組み活動に対する推進を行う。
◇流通・廃棄段階でのリサイクル・適正処理を促進する。
    ●特定フロン(CFC12)の破壊と代替フロン(HFC134a)の回収。
    ●エアバッグの回収・処理、発煙筒の回収。
◇使用済みバンパーの回収を継続的に行う。
◇自動車リサイクル法への対応を継続する。
管理面の
拡充
社会貢献活動の
実施
◇環境イベントへの参画、工場での地域住民の方との交流、工場見学への対応を 継続する。
◇各工場周辺地域の清掃活動や緑化活動に継続的に参加する。
◇環境団体などの活動への支援、協力を行う。
環境関連情報の
公開
環境・社会報告書の継続的発行、広報資料などによる環境・社会情報の適時 公開を図る。
環境・社会報告書記載内容の改善・充実を図る。
(ガイドラインへの対応、グループ企業も含めた報告)
環境教育や
啓蒙活動の実施
◇社内教育システムに組み入れた環境・社会教育を継続実施する。
◇社内報や各種媒体による啓蒙活動を継続する。
◇講演会、職場における改善事例発表会などを継続実施する。
環境マネジメント
システムの構築
◇ISO14001既取得事業所における環境マネジメントシステムの継続的改善を 行う。
◇関連企業と連携の強化、連結環境マネジメント体制の構築を継続する。
※1:自動車、※2:エコテクノロジー、※3:汎用エンジン