富士重工業 2006年度第1四半期業績の概要
<2006年度第1四半期業績:連結売上高(対前年比)>
スバル自動車部門は、国内市場で登録車需要不振や軽乗用車の新型車投入前の買い控え影響などから前年同期比91.1%、45,114台と販売台数を減らしたものの、海外市場は全地域が好調で同111.7%の78,881台を販売、国内の減収分を海外の台数増加でカバーし、さらには海外子会社の為替換算レート差による増収も重なり、売上は前年同期比9.9%増となった。
加えて、ボーイング向けが好調な航空宇宙カンパニー、北米で販売を伸ばす産業機器カンパニーの増収もあり、全体では前年度実績を296億円上回る、3,295億円の売上となった。
<2006年度第1四半期業績:連結利益(対前年比)>
営業利益は、スバル国内市場での数量構成の悪化、新型車開発にともなう試験研究費の増加、原材料の高騰などの減益要因を、海外市場での拡販や原価低減努力、製造固定費の減少などでカバーし、為替レート差も上乗せされ、前年同期を大幅に上回る108億円の実績となった。また、経常利益は為替のデリバティブ関連評価益の影響などで96億円を確保、当期純利益も46億円とすべて増益となった。
<2006年度通期予想>
スバル自動車部門について、国内市場は、登録車需要の低迷が続く一方、好調な軽市場では非常に厳しい競争が展開されており、新型車ステラが好調ではあるものの、今後の販売動向は計画に対し予断を許さない状況である。また、海外では欧州、豪州、アジア地域で計画を上回る好調が持続しているものの、ガソリン価格の高騰から市場動向が注視されている北米では台数確保のための販売費が増加傾向にあり、収益に影響を及ぼしかねない見通しとなっている。
このように外部環境の変化が激しい中、為替も含め状況を適切に見通すことは難しい状況であるが、さらなるコスト削減や経費の節減に努めるとともに、国内は新型軽乗用車ステラに注力、海外は好調な市場での一層のスバル車拡販を図り、年間通じての業績については5月に公表した予想値を変更せず、達成に向け真摯に取り組んでいく。