富士重工業 2005年度第3四半期業績の概要
<2005年度第3四半期業績:連結売上高>
2005年度第3四半期は、北米に高付加価値車を投入し、欧州やアジア中近東でも輸出増となったスバル海外部門に加え、防衛庁向けに売上が増えた航空宇宙カンパニー、OEM供給の拡販を図っている産業機器カンパニーなど自動車以外の事業も好調を持続し、順調に売上を伸ばすことができた。
しかしながら、関係会社の事業撤退および米国生産子会社での受託生産終了による減収という条件差が大きく、全体では前年度実績を109億円下回る10,395億円となった。
<2005年度第3四半期業績:連結利益>
スバルは、国内での軽乗用車の台数減少や厳しい市場競争の中での構成の悪化などが大きく、また、海外においても安全・環境対応のコスト増などにより、利益確保が難しい状況である。こうした中、より一層の原価低減努力や諸経費の圧縮、試験研究費の効率的運用などに努め、為替の動向もプラスに働き、営業利益は前年同期比42%増の376億円となった。
また、当期純利益は、減損会計の適用や提携解消による新型車開発中止の特別損失、さらに希望退職者への割増退職金などの特別損失が影響し、前年度実績を79億円下回る128億円に留まった。
<2005年度第3四半期業績:スバル車連結売上台数>
国内市場では、前年度の軽乗用車新型車効果の反動が大きく、また、登録車では主力車種レガシィのモデルサイクル長期化による減少傾向を、大幅改良を施したインプレッサの拡販でカバーできずに、合計では前年比8.3%減の164,120台であった。
海外市場は、北米市場への新型車「B9トライベッカ」導入に加え、欧州、豪州、中近東、中国など各地域で出荷が伸張し、合計では前年比2.0%増の244,364台となった。
<2005年度通期見通し>
連結通期業績の見通しは、ドル円の為替相場の動向を踏まえ、営業利益490億円、経常利益390億円とそれぞれ100億円ずつ上方修正する。
ただし、今期想定していた関係会社の固定資産売却時期が来期となる見通しであること、税負担増を見込むことなどから、当期純利益は従前通りの120億円を想定している。