2005年9月7日

富士重工業 次期輸送機の主翼を初納入

富士重工業は、本日9月7日に防衛庁が開発を進めている次期輸送機(C-X)について、航空宇宙カンパニー宇都宮製作所(栃木県宇都宮市)で組み立てた主翼(全機静強度試験機用)を川崎重工業岐阜工場(岐阜県各務原市)へ初納入した。

同機体の主翼は、機体が完成すると約44m幅になり、世界でも有数の規模を誇る。同社は、防衛庁機、民間機を含め数々の航空機の主翼の設計・製造を行ってきており、今回のプロジェクトはこれまで培ってきた設計および製造技術やノウハウを結集させたものである。

主翼は、左右に分けた状態で、特別なコンテナーに収納して輸送された。今後は、主契約企業の川崎重工業において全機静強度試験機に組み込まれ、防衛庁における各種試験に供される予定となっている。

次期固定翼哨戒機(P-X)、次期輸送機(C-X)は、現有の哨戒機(P-3C)および輸送機(C-1)の後継機として防衛庁が2001年度より2機種同時開発を進めているものであり、2007年度の初飛行を予定している。当社は主翼および垂直尾翼を担当しており、本年4月に次期固定翼哨戒機(P-X)の主翼の構成品である中央翼を、また、本年8月には次期輸送機(C-X)の中央翼を、計画に沿って納入している。

試験用負荷パッドを貼付けた静強度試験機用次期輸送機主翼