富士重工業 2004年度第3四半期業績の概要
<2004年度第3四半期業績:連結売上高>
スバル自動車部門は、国内では、登録車がレガシィの新車効果の一巡などから前年同期比6%減の72千台に留まったものの、軽自動車がR2の拡販で同19%増の107千台と売上を伸ばし、合計で同8%増の179千台となった。海外では、新型レガシィを導入した北米で台数を伸ばしたほか、欧州、豪州での好調も持続しており、合計で240千台、同9%増の実績を上げ、国内外合わせた全世界での売上台数は、同9%増の419千台となった。
また自動車以外でも、航空宇宙カンパニーの次期固定翼哨戒機・輸送機の売上への寄与や、産業機器カンパニーの国内向け新型発電機、米国向けレジャービークル用エンジンの拡販などの成果があり、その結果、富士重工業グループ全体の連結売上高は、為替レート差などの減収要因をカバーして、前年同期比2%増の1兆504億円となった。
<2004年度第3四半期業績:連結利益>
円高による為替の影響に加え、国内市場では売上構成が悪化するなど厳しい状況の中で、原価低減努力や諸経費の圧縮、試験研究費の効率的運用など減益の抑制に努めた。しかし、営業利益は前年同期比26%減の265億円、経常利益は同34%減の286億円、当期純利益は同28%減の207億円となった。
なお、第3四半期としての利益の開示は、今回初めてとなる。
<2004年度通期見通し>
通期のスバル売上台数見通しは、各市場の状況を勘案し、昨年11月の当中間期決算時に発表した通期計画に対して、国内で登録車の目標を2千台下げるものの、海外で3千台を上乗せする。
こうした状況から、売上計画はおおむね順調に推移していると考えており、通期の連結売上高は、発表値通りの1兆4,500億円となる見通しである。一方、利益面においては、現在の激しい競争下で売上構成がさらに悪化する傾向で、国内の販売管理費などの諸経費が増える見込みと合わせ、従来の計画を下方修正し、営業利益が400億円、経常利益が430億円、当期純利益が280億円を予定している。
年度末に向けて、国内では、主力のレガシィをはじめ、大幅改良を施したフォレスターや新型軽乗用車R1など、商品力を強化した各車種をそれぞれしっかりと拡販し、海外では、好調な欧州市場、豪州市場を中心に、この勢いを持続していくよう取り組んでいく。