2004年11月22日

富士重工業、愛知県半田市に航空機の新工場を建設

富士重工業(竹中 恭二社長)は、愛知県半田市にある関連子会社輸送機工業に隣接する自社所有地に、複合材接着部品を主に製造する航空機の新工場を建設する。この新工場では、米ボーイング社の次世代旅客機「7E7」の胴体と主翼をつなぐ重要な部位である中央翼の構成品や、防衛庁の次期固定翼哨戒機・次期輸送機用部品などの生産を行う予定で、2006年の稼動開始を目指している。

富士重工業の航空宇宙関連の開発・生産などを担う航空宇宙カンパニーは、複合材部品の開発・製造を得意技術としており、これまで同カンパニーの主力工場である宇都宮製作所(栃木県宇都宮市)にて事業展開をしている。しかし、今後に向けての複合材部品生産供給能力向上のためには新工場の設立が必須となったもので、宇都宮製作所では余地がないことから、輸送効率、自社所有地の活用などの観点から、7E7中央翼の最終組立を予定している半田工場の周辺地域で新たな複合材部品製造工場建設の検討を進めていたものである。

新工場は今年11月に着工し、完成後の建物面積は約7,500㎡となる予定。複合材部品を焼き固める世界最大級のオートクレーブや非破壊検査装置などを設置する大物複合材部品を製造する先端工場となる。設備を含めた新工場の投資額は、50億円以上を見込んでいる。