富士重工業 スバル・ケア・アドバイザー制度を導入
富士重工業(竹中 恭二社長)は、福祉車両販売における接客対応能力を認定する資格として「スバル・ケア・アドバイザー制度」を導入する。12 月初旬に第一期生となる16 名(富士重工業:5 名、スバル特約店:11 名)を認定する予定である。
「スバル・ケア・アドバイザー」は、富士重工業の社員やスバル特約店の販売員を対象としたスバル独自の資格であり、下記の要件をすべて満たせば富士重工業から認定されるものである。
① スバルの福祉車両に関する商品知識などの研修の受講
② 福祉関係全般に渡る通信教育の受講
③ 「サービス・ケア・アテンダント」(社団法人全日本能率連盟認定)の検定試験に合格
「サービス・ケア・アテンダント」は、高齢者や障害者などに適切な対応ができるよう教育された者に与えられる資格である。高齢者や障害者の社会進出を援助する環境整備のために、流通小売業界などでは、この資格の取得が進んでいたが、メーカーと特約店が一体となって取り組むアドバイザー制度に義務付けられての、この資格の取得は自動車業界での初めての事例となる。
2003 年度における福祉車両の市場規模は、全需の約1%に相当する4 万台レベルに達し、近年では毎年10%以上の伸びを見せ、今後も高齢化社会の急速な進展などにより需要の拡大が予想されている。これに伴い、スバル特約店においても福祉車両を必要とする高齢者や障害者などの来店が増加傾向にあり、豊富な商品知識とあらゆる方の立場で公平な情報とサービスを提供するユニバーサルサービスの考え方に基づくコミュニケーション能力を有し、様々な要望に対して的確に対応できる販売員の育成が求められていた。
富士重工業は、これまで福祉車両の販売体制を構築する取り組みとして、トランスケアシリーズの拡充や主要特約店への展示車と試乗車の導入、販売店のバリアフリー化の推進などハード面を中心に行ってきた。今回の取り組みは、人材育成によるソフト面での充実を図ることにより、スバル特約店におけるユニバーサルサービスを推進し、更なる顧客満足度の向上を目指すものである。