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2004年9月30日

 

富士重工業 新人事制度を管理職に導入

 

  富士重工業は、2004年10月1日より全管理職(非組合員)に対し新しい人事制度を導入する。今回の人事制度の改定は13年ぶりに行われるもので、既存の資格の撤廃、年功賃金の撤廃、業績評価の徹底など、業務と業績に直接結びつく制度として、同社の中期経営計画FDR-1のテーマでもある企業風土改革を推進するものである。
  なお、管理職以外の一般従業員(組合員)の人事制度についても、管理職の新人事制度同様の考え方に基づき改訂を予定しており、現在検討を進めている。

1.新人事制度の狙い
 
  自分への期待役割を上司(評価者)と共有して職務にあたることができ、その実績が会社の目標達成に寄与する仕組みを徹底する。
  上司部下が目標や評価結果の相互理解に向け努力するとともに、管理職が人材育成や労務管理を自らの役割と再認識し行動することで、会社のマネジメント能力を強化する。
  人事制度と整合性のある賃金制度を導入し、業務遂行に良い意味での緊張感を高めていく。
 
2.管理職向け新人事制度の内容
 
  (1)ミッショングレード制度の導入
  従来の資格制度(管理職5階層、専門職1階層)を廃止し、職務における役割の違いを基に「ミッショングレード」を導入する。
ミッショングレードは、副本部長級、部長・主管・プロジェクトゼネラルマネージャー級、課長・主査・プロジェクトマネージャー級の3階層とする。また、期待される機能の違いにより、組織を率い人材育成にも責任を負うマネジメント職系列と、高い専門性を発揮し成果をあげるスタッフ職/専門職系列の2系列を設定する。
なお、資格の廃止にともない従来年1回だった資格改定もなくなり、ミッショングレードの更新はグレードをまたぐ役職変更がなされた場合、随時行われる。
 
  (2)成果型賃金制度への完全移行
  賃金を「人」でなく「仕事」に対して支払うという概念を徹底し、従来の年功部分及び手当を廃止、賃金は、各グレード13段階のランクを設定し、1年に一度、実績の評価によりランクが昇降するシステムとする。
また、賃金を決定する評価自体も「人/能力評価」から「仕事/業績・会社への貢献度」に変更する。評価に際しては、単に業績達成だけにこだわらず、その達成難易度、達成水準、達成プロセスなども加味し個人ごとの納得性を向上させる仕組みとする。

  富士重工業では、現在の人事制度を平成3年に導入、目標管理や資格制度を中心にした制度運用を行ってきた。しかしながら働く側の労働感や意識、経営側の労務ニーズがともに、時代の流れで変化しており、こうした社会状況に対応した改革が求められていた。
  こうした状況において、専門職(技監)の導入(2001年10月)、管理職賞与の業績連動化(2002年夏の賞与より)、社内リクルート制度の活用(2002年10月)、管理職の多面評価の導入(2002年)、福利厚生にカフェテリアプランの導入(2003年10月)など、人事諸制度の見直しを進めてきたが、抜本的な改革として今回、人事制度根幹の変更を行うものである。

 

 

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