富士重工業(竹中 恭二社長)は、このたび2003年度の環境保全にかかわる活動実績および社会性にかかわる取り組みをまとめた「2004環境・社会報告書」を発行した。
富士重工業では、2000年度から「環境報告書」を毎年発行し、昨年度までは環境保全にかかわる話題を中心に報告してきたが、今年度はさらに、持続可能性にかかわる社会的側面の取り組みについても紹介し、報告の範囲を広げている。
<環境報告> 環境報告については、環境ニューボランタリプラン「環境保全取り組み計画(2002年度~2006年度)」(2002年5月公表)に基づき、商品の開発から調達、生産、使用、廃棄にいたるすべての段階で環境負荷低減の活動を展開しており、その活動状況をまとめている。 |
1.環境マネジメント |
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2004年1月に本社とエンジンやトランスミッションなどパワーユニット関連の研究開発部門のある東京事業所においてISO14001の認証を取得した。
環境会計においては、環境省の環境会計ガイドラインを基本とした当社独自の算定方法により算出し、2003年度の環境保全コストについては250億円(前年度261億円)、経済効果は20億円(同12億円)であった。 |
※金額は億円未満を四捨五入 |
2.商品 |
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2003年度に発売した新型「レガシィ」と新型軽自動車「R2」の燃費向上策や排出ガス対策などについて説明。さらにスバル車の平成22年度燃費基準達成車比率や低排出ガス車比率を紹介。また、自動車部門以外では航空宇宙カンパニーの成層圏プラットフォーム飛行船、産業機器カンパニーの新型インバータ発電機、エコテクノロジーカンパニーの風力発電システムなどの取り組みを紹介している。 |
3.生産過程 |
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2003年度はエネルギー消費量削減や群馬製作所矢島工場の天然ガスコージェネレーションシステム(2002年度導入)の効果、空調やボイラーなどの燃料の天然ガス化などにより、CO2排出量を前年度に対して4.1%削減(対1990年度13.7%減)。また、2003年度の廃棄物の埋立処分量は全生産事業所(東京事業所を含む)合計でも6トンで、10月以降はゼロとなっている。 |
4.リサイクル |
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自動車リサイクル法が2005年1月から施行となるが、同社の設計から廃棄にいたる各段階で従前から継続してきたリサイクルへの取り組み、特に設計段階や生産段階における対応について詳しく紹介。また、使用済み自動車の処理については同社独自のASRリサイクル技術の研究などについて紹介している。 |
5.関係会社の取り組み |
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環境負荷が多いとされる製造・輸送に携わる国内の関係会社7社の取り組みや北米の関係会社5社の活動についても紹介している。 |
<社会性報告> 社会性報告については、コンプライアンスについての取り組みの他、ステークホルダー毎に整理してそれぞれの取り組みを紹介している。 |
1.お客様とのかかわりにおいて |
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安全なクルマづくり、人に優しいクルマづくり、お客様への対応などについて紹介。 |
2.社会とのかかわりにおいて |
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社会貢献活動、地域活動、各種イベントへの協力などについて紹介。 |
3.従業員とのかかわりにおいて |
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雇用、人材育成、福利厚生、安全衛生・健康などについて紹介。 |