富士重工業（竹中 恭二社長）は、スバル レガシィＢ４ ＣＮＧを、埼玉県内のガソリンスタンドの団体である埼玉県石油業協同組合（埼玉県川越市、星野 進代表理事）に貸与し、同組合が企画する天然ガス自動車による日本一周チャレンジ「天然ガス自動車全国横断プロジェクト」に協力する。

　 「天然ガス自動車全国横断プロジェクト」は、埼玉県石油業協同組合が、資源エネルギー庁の補助事業である平成15年石油販売業者経営高度化調査・実現化事業の一環として行うものである。
　 同組合では、低公害自動車の一つである天然ガス自動車のレンタル事業化を行い天然ガス自動車の需要を生み出すとともに、自動車燃料としての天然ガス供給の必要性を訴求し、そのインフラとして遊休ガソリンスタンドを天然ガス・ステーションに再生するビジネスモデルの調査・検討を行っている。
　 天然ガス供給インフラが不充分な現状では、天然ガス自動車の利用者が安心して走行できるような実走行データの提供が重要であり、日本一周のイベントを通じてそのためのデータ収集・分析を行うとともに、天然ガス自動車の普及促進と天然ガス供給エコ・ステーションをはじめとする供給体制のインフラ整備を呼びかけていく。
　 計画は8月21日（木）埼玉県川越市を出発、天然ガス供給拠点として日本最北端の永山エコ・ステーション（北海道旭川市）から最南端の谷山エコ・ステーション（鹿児島県鹿児島市）まで、途中、今秋四国初の天然ガス・ステーションがオープンする愛媛県今治市の市役所に立ち寄るなど、全国16カ所の天然ガス・ステーションを回り、8月29日（金）に出発地である埼玉県川越市の石油会館まで戻る。
　 今回のプロジェクトでは、都市部を離れるとまだ限られた拠点でしか天然ガスの充填ができないために一回の充填による走行距離が長くなることから、乗用タイプの天然ガス車両の中でも燃料容器が大きく燃費性能の高いスバル レガシィＢ４ ＣＮＧ（2002年式）が選ばれたのである。

　 この調査では、走行距離や燃費はもちろんのこと、高速道路や市街地走行といった道路状況の変化の変化に伴なう燃料消費率などの測定や発進加速などの操作性、一般ドライバーが利用しづらいガスステーションの利便性確認なども行う予定。富士重工業では、こうした活動に協力することで、今後の天然ガス自動車普及の一助となればと考えている。

　 なお、このプロジェクトには、総合商社の日商岩井とＮＴＴグループのマルチメディア会社であるエヌ・ティー・ティー・エックスなどの共同出資により設立されたインターネット総合商社イービストレード（東京都千代田区、寺井 良治社長）の協力を得ている。

　 また、広く啓蒙活動につなげるために、テレビ埼玉の協力を得て、同局で平日の夕方に放送されている番組「情報ごごびん」の中で、8月25日（月）～29日（金）に日本一周の様子を生放送することが決定している。