2003年1月23日
2003年 世界ワールドラリー選手権(WRC)参戦 支援体制の強化について |
富士重工業(竹中 恭二社長)と、同社のグループでモータースポーツ専門会社であるスバルテクニカインターナショナル(桂田 勝社長、本社:東京都三鷹市、略称STI)は、スバルワールドラリーチーム(SWRT)のラリーカー開発を技術面において支援する体制を強化し、2003年シーズンの参戦車両であるスバル インプレッサ WRC2003の性能向上をはかり、WRCの年間タイトルの獲得を目指す。
今年度より導入するSWRTへの支援体制として、富士重工業の研究開発部門であるスバル技術本部やスバル技術研究所のシャシー、パワートレーン、車体、素材を担当する技術者など10名からなるプロジェクトチームを編成した。このチームがSTIを通じて、スバルの車両開発や将来技術の研究開発で蓄積された技術やアイデアをラリーカーの開発や改良に活かし、新技術のテストなどの面で支援を行うというものである。
このプロジェクトチームの活動は、ラリーカーの性能向上を主目的とするものの、ラリーの実戦からフィードバックされるノウハウを蓄積し、量産車両の開発に応用することや、ラリーの実戦でテストや評価を行うことで将来技術を効率的に開発していくことなども視野に入れている。
SWRTは、STIと英国のモータースポーツ専門会社プロドライブ社(ニック・フライ社長、英国バンブリー)が共同で運営し、STIはエンジン技術を、プロドライブ社は車体技術やシャシー技術とチーム運営を分担し、それぞれの強みを活かしWRCを戦ってきた。これにより、スバルがWRCに本格参戦した1990年以降、日本メーカーとして初めて1995年から1997年までの3年間連続でマニュファクチャラーの年間タイトルを獲得するなど短期間で優れた実績をあげている。
しかし、大幅な改造が許される新しいWRカーの車両規則が導入されて以来、ベースとなる量産車両開発のノウハウを持つメーカーの支援は、高性能や高い信頼性を実現するうえでますます重要になってきているため、今までの分担範囲を超えて広範囲に技術支援を行うことを決めたものである。
1月24日から開催される、2003年のWRC第1戦「モンテカルロラリー」より投入されるスバル インプレッサWRC2003には、この新しい支援体制によって改良された新しいエンジンが搭載されたほか、各部の信頼性が大幅に向上しており、その成果が期待される。
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