2002年4月4日
富士重工業 宇都宮製作所と宇都宮車両工場、埼玉製作所において ゼロエミッションを達成 |
富士重工業(竹中 恭二社長)は、同社の航空機、宇宙関連機器などを扱う宇都宮製作所ならびに鉄道車両、塵芥収集車などに代表される環境関連機器などの開発・製造拠点である宇都宮車両工場(ともに栃木県宇都宮市)と汎用エンジン、発電機などの開発・製造拠点の埼玉製作所(埼玉県北本市)において、2002年3月に埋め立て廃棄物をゼロレベルとするゼロエミッションを達成した。
富士重工業は、地球環境問題への対応が経営の重要課題との認識のもと、開発から生産・使用・廃棄にいたるすべての段階において、環境負荷を低減させる活動を展開している。
1999年1月には、自動車の開発・製造部門である群馬製作所と宇都宮製作所において、ゼロエミッション工場を2001年度末までに実現することを公表し、廃棄物発生量の削減や分別による再資源化に取り組み、群馬製作所では、すでに昨年3月末に1年前倒しで実現させている。
宇都宮の2つの事業所では、種類が多く、かつ航空機製造段階から生じる取り扱いの難しい廃棄物が多い中で、ゼロエミッションの達成に向け、不要物の分別徹底と総量削減、難処理廃棄物最適処理を実現する活動に取り組んできた。
具体的には、廃棄物を64品目に分別し、職場、回収ステーション、新設したリサイクルセンターと3段階で徹底した分別を実施したほか、先端複合材料(ACM)を含む繊維強化プラスチック(FRP)は製鉄会社の高炉還元剤としてリサイクル、表面処理脱水汚泥もセメント原料にリサイクルし、最適処理を実現した。さらに、2001年9月には、宇都宮製作所内の焼却炉を停止し、煤塵やCO2の排出を削減することができた。
新リサイクルセンターは、各職場からの廃棄物の回収、さらなる分別、減容、保管の役割を担うもので、640㎡の建屋には保管エリアのほか、ゼロエミッション活動の維持向上と環境教育の目的で設置した展示室や車両環境事業本部の製品でもある破砕機の他、圧縮梱包機や発泡スチロール減容機などが設置され、分別・減容の徹底によるリサイクルコストの削減に貢献している。
こうした取り組みにより、埋め立て処分量は1997年度の実績1,100トンに対し、2001年度14トンまで削減、この2001年度下期には両事業所あわせて月1トン未満というゼロエミッションレベルを達成することができた。
同様に埼玉製作所においても2000年3月からゼロエミッション活動に取り組んできた結果、2001年9月に焼却炉を停止、更に2001年度末に廃棄物埋め立て処分量を年間1トン未満とする目標を達成することができた。
富士重工業では、今後も、廃棄物の発生総量の抑制、省エネルギー活動、環境負荷物質排出削減など環境負荷を低減するためのさまざまな活動を進めていく。
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