2001年9月19日
富士重工業(竹中 恭二社長)が欧州地域での物流の合理化を図るためオランダ・ロッテルダムに設立した物流会社「スバル ヴィークル ディストリビューション(Subaru Vehicle Distribution B.V. 略称SVD)」は、現地9月13日に開所式を行ない、本格的に業務を開始した。
なお、開所式は、同社関係者や、現地特約店、商社からなどの来賓の出席を仰いで、執り行われた。
新会社SVDは、富士重工業と三井物産(清水 愼次郎社長)、スイス、ドイツ、フランスなどにおいてスバル車の販売を取り扱うエミール フライ(ウォルター フライ社長)の3社が等分出資し、資本金450千ユーロで5月30日付で設立。7月中旬より試験稼動を行ない、品質の確認などを進め、このたびの開所式を迎えたものである。
SVDは、スバル車の陸揚げ、アクセサリ装着や洗車などのPDI作業、特約店やディーラへの車両配送の一元管理を行い、年間3万台の取り扱いを目標とし、そのボリューム効果からコストの削減も追求していく。
第一段階としては、中部4地域(スイス、ドイツ、フランス、ベネルクス)において、現在4港で荷揚げされている車両をロッテルダム港1港に集約、1台当り30%以上の物流コスト低減(荷卸からディーラーまで)と1週間の輸送期間の短縮(日本から現地モータープールまで)を図る。今後、更に他の欧州市場にも対象を広げ、欧州全体での合理化を狙う。
欧州では経済統合により販売競争の激化が予想され、一方では厳しい環境規制によるコストアップが懸念されている。このため、コスト削減・販売体制強化への対応は、メーカーが主導で推進すべき重要課題の一つであった。この物流会社の設立・運営は、こうした課題解決の手段の一つであるが、今後はGMとのアライアンスによる協力も含め、更なる合理化に取り組んでいく。
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