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2001年10月17日

第35回東京モーターショー出展概要

 

 富士重工業(竹中 恭二社長)は、第35回東京モーターショーにおいて、“Driving emotion”をテーマに、安全性の向上や環境負荷の低減がさらに高いレベルで求められる21世紀の車においても、社会との調和を図りながら走りの愉しさを追求するという、スバルの車づくりの姿勢をアピールする。

 同社は、「走り」は車の最も基本的な機能であり、自由に思い通りに操ることができる走りの愉しさこそが車の持つ本質的な魅力であると考えている。そして、安全性や環境性能を高めることはもちろんのこと、用途やボディ形状に関わらず全ての車において、4WDシステムなどの独自技術にドライバーの感性を重視したチューニングを加え、走りの愉しさの向上に取り組んでいる。

 今回のモーターショーでは、巨大な可動式スクリーンと実物大のレガシィツーリングワゴンのクリアモデルを用いて、走りの愉しさを提供するための独自の駆動力制御技術や、走りの愉しさを未来にわたって提供し続けるための車づくりの方向性を、わかりやすく解説する。
 またコンセプトカーとして、優れたユーティリティと高い走行性能を併せ持つワゴンボディに、7人分の乗員スペースを確保した次世代のグランドツーリングカー「WX-01(ダブリュエックス・ゼロワン)」、エモーショナルなデザインのコンパクトなボディにハイブリッド4WDシステムを搭載した「HM-01(エイチエム・ゼロワン)」の2台を出品し、走りの愉しさを支える新技術をアピールする。



WX-01      HM-01


主な出品車

【コンセプトカー】

 

WX-01
   スバルがグランドツーリングカーの理想型と考えるワゴンの中に、5+2の7人乗りというパッケージングを実現。乗車人数や積載量に関わらず優れた走行性能を確保することで、全ての乗員に車で走ることの愉しさと安心感を提供。
<主な特徴>
 
1. エクステリアは、安定感、剛性感、軽量感を感じさせる図形である三角形をモチーフとしたデザインを採用。ルーフ中央部からリヤに向かって低くなるルーフ形状を採用し、車体の凝縮感を高めるとともに空力性能も向上。
2. インテリアはアイボリーを基本とし、外装色と同じパープルをアクセントとして使用。ハードな雰囲気のアルミ削り出しパネルとソフトなスウェード調素材とを組み合わせた近未来をイメージさせるデザインを採用。
また、カーナビゲーションや空調などを全てセンターコンソールに集め視認性を向上。コントローラーのボタン類を少なくしシンプルな扱い易さを追求。
3. フロントデフ及びリヤデフそれぞれにトルク配分機構を内蔵し、4輪それぞれに最適なトルクを配分する、新しい「4輪駆動力制御システム」を採用。乗車人員や積載状況に関わらず、路面のうねりや強い横風などによる不測の車両挙動を抑え、ドライバーの意図したとおりの操縦安定性を確保。
4. 車体の構造や使用する部材の役割に応じて、様々な素材を複合して使う「マルチマテリアル技術」により軽量化を実現。走りの愉しさと環境負荷の低減を両立。
5. 補助前照灯に、ステアリング操作とナビゲーションシステムからの情報により進行方向を予測し、常に進路を照らす配光可変型のドライビングランプを採用。夜間走行時の安全性を向上。

 

HM-01
   スバルが考えるコンパクトカーの未来像で、「エモーショナルなコンパクトカー」をテーマにデザイン。軽快で安定した走りと、さらに優れた使い勝手を実現。パワートレーンに、アイドル停止機能をもつガソリンエンジン+i-CVTと、後輪を駆動する電動ドライブユニットから成るハイブリッド4WDシステムを採用。
<主な特徴>
 
1. エクステリアはスバル360のフェンダーラインをモチーフとして取り入れ、レトロ・モダンなデザインを表現。また短い前後オーバーハングと低い全高とするとともに、リヤドアハンドルをヒドゥンタイプとすることで2ドアのようなすっきりとしたサイドビューを実現。
2. インテリアは充分なキャビンスペースを確保し、前席のゆとりを重視。湾曲させたパイプをモチーフとしたシンプルで機能的なデザインを採用。シート表皮とアルミ削り出し素材により高い質感を実現するとともに、カラーリングをアイボリーとイエローの組み合わせとすることで、ポップなイメージを創出。
3. 前輪をアイドル停止機能付658cc直列4気筒SOHCエンジン+i-CVT、後輪を42V系電動ドライブユニットで駆動するハイブリッド4WDシステムを採用し、環境性能と4WD化による走破性をともに向上。またFFベースのプラットフォームを利用した4WDシステムを具現化するとともに、パッケージングの自由度を向上。
4. 36Vと12Vの2種類のバッテリー、ハイパワーオルタネーター、DC-DCコンバーターで構成されるデュアルボルテージシステムを採用。強力な電力運用を可能とする42V系の電装品と、高い信頼性をもつ14V系の電装品を組み合わせて使用し、36Vのメインバッテリーにはリサイクルシステムが確立している鉛シールドバッテリーを使用することでコスト低減にも配慮。
5. ハイブリッド4WDシステムのリヤドライブユニットは、駆動力制御の技術を応用したもので、様々な走行条件に合わせてトルク配分を最適制御。減速エネルギー回収時にも、回生動力を制御することで優れた走行安定性を確保。また小型・軽量のドライブユニットを採用することで、従来のリヤデファレンシャル機構とほぼ同じパッケージングで搭載が可能。

 

【参考出品車】

レガシィ B4 Blitzen 2002model (ブリッツェン 2002モデル)
  ポルシェ デザイン社(オーストリア ザルツブルグ州、フェルディナント・アレキサンダー・ポルシェ社長)がデザインしたエクステリアを持つBlitzenのニューバージョンで、クリアな面構成と従来以上に強い塊感を感じさせるデザインにより、レガシィ B4のスポーティなイメージをさらに強調。

レガシィ ツーリングワゴン Avignon*(アヴィニョン)
 "ラテンの碧い風"をコンセプトに、ドレスアップを施したモデルで、南仏海岸に見られる紺碧の海、白壁の家、鮮やかな屋根瓦をイメージしたカラーリングと力強いエクステリアデザインを採用。
*Avignon: ユネスコの世界遺産となっている南仏の都市で、かつてローマ法王庁が置かれ仏伊の文化交流を促し、ルネサンス文化を生む機運を作った。現在も数多くの遺跡が残されており、"レガシィ"に通じるイメージを持っている。

インプレッサ スポーツワゴン TYPE EURO (タイプ ユーロ)
  エクステリアデザインをポルシェ デザイン社が行った共同開発モデルで、力強くクリアな面構成を持ち、インプレッサのスポーツ性をより強調。アルミの塊から車を削り出したようなイメージを持ち、ボディ色もそれにあわせて金属調の光沢を強調する特殊なシルバー塗装を採用。

プレオ surfing (サーフィン)
  インターネットのウェブサイトを軽快に飛び回る"ネットサーフィン"のように、街中を飛び回るように走るイメージでデザインしたエクステリアを採用し、プレオの軽快な走りをさらに強調。コンパクトな車体のなかに伸びやかなボリューム感を表現するとともに、インテリアにはポップなイメージのカラーリングを採用。

ST-X (エスティ・エックス)
  スバルオブアメリカ(米国ニュージャージー州、齋藤 孝雄社長)の企画により、2000年のロサンゼルスオートショーに出品した、アウトバック*ベースの4シーターピックアップ。スーパーチャージャー付の2.5L水平対向4気筒エンジンの採用による力強い走りと、リヤシートを折り畳むことでカーゴスペースを前方に延長する「スイッチバックシステム」の採用による優れた使い勝手を実現。
*アウトバック:国内モデルはレガシィ ランカスター

サンバー トランスケア 電動リフター
  リフターを全自動格納式とすることで、リモコン操作のみで乗り込むことが可能となり利便性を向上。さらにリフターに手摺を装着するとともに、プラットフォーム前端部を若干持ち上げて昇降させることで、安全性と車椅子利用者の安心感を向上。またリフター利用時の車両サイドの必要スペースも削減。

 

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