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平成12年5月29日

 

富士重工業 戦略5ヶ年中期経営計画(平成12年度~16年度)を策定

 

 富士重工業(田中 毅社長)は、このたび、平成12年度から16年度までの5年間を対象とする、経営の基本方針、商品戦略、提携戦略、数値目標などを定めた戦略5ヶ年中期経営計画「新TQF21計画」を策定した。

 本計画では、従来の中期経営計画で掲げてきた「存在感と魅力ある企業」という21世紀のビジョンを、GM・スズキとの提携を機に、更に成長・発展するべく、プレミアムブランドを持つグローバルプレイヤーを目指すことを目標に置いている。

 具体的には『チャレンジ30』の行動指針の下、平成16年度連結での売上高17,880億円(平成11年度比34.4%増)、営業利益1,230億円(同34.6%増)、経常利益1,180億円(同35.6%増)、当期利益600億円(同91.7%増)、市場別売上台数80万台(同38.3%増)を目指す。その施策としては、GMとの提携シナジーを早期に実現することに重点を置き、商品の相互補完、グループの販売網の活用、新コンセプトスポーツ・ユーティリティ・ワゴンの共同開発、生産能力の増強、世界購買のプロセス活用などを推進していく。

   

新TQF21計画の概要
行動指針
  「チャレンジ30」
 5年間で売上高30%アップ、品質、コスト、生産性の30%改善にチャレンジ
     
具体的経営目標 (平成16年度連結)   市場別売上台数(平成16年度)
 売上高    17,880億円(34.4%増)    国内 軽   18.4万台( 3.4%増)
 営業利益    1,230億円(34.6%増)    国内 登録 16.4万台(37.0%増)
 経常利益    1,180億円(35.6%増)    国内 計   34.8万台(16.9%増)
 当期利益     600億円(91.7%増)    北米     29.4万台(62.6%増)
     欧州     8.7万台(51.9%増)
 有利子負債  3,500億円(22.0%減)    その他    7.1万台(67.0%増)
     海外 計  45.2万台(61.1%増)
     総合計   80.0万台(38.3%増)
※( )内は平成11年度比、売上台数は当社単独の完成車売上台数と海外生産用部品売上の合算
     
経営指標(連結ベース)
  ROE(株主資本当期利益率)10%以上、RONA(純総資産当期利益率)5%以上を目指す
     
計画実現のための主な具体的施策
1.自動車の拡販
(1) 国内
  主力4車種の商品力強化(フルモデルチェンジ、水平対向6気筒エンジンなど)
  GMとの商品相互補完
  販売体制強化(販売・サービスの質的向上、CS向上、特約店間接業務の効率化など)
  国内特約店とのネットワークの再構築とITの活用
   
(2)

北米

  主力3車種の商品力強化(フルモデルチェンジ、水平対向6気筒エンジン、ターボ導入など)
  レガシィベースの4ドア乗用ピックアップ投入(14年度)
  GMとの商品相互補完
  GM販売網でのスバル車販売支援(米国南部・中西部など)
  販売金融、インターネットなどのGMソフト(GMAC、e-GM)の活用
     
(3) 欧州
  GMとの商品相互補完
  欧州統合対応としての特約店グループ化、物流合理化
     
(4) その他地域
  大洋州市場での直営ディーラー展開(3万台体制の構築)
  GMとの商品相互補完、販売協力(アジア・中東・南米)
     
2.自動車開発
  GMとの新コンセプトスポーツ・ユーティリティ・ワゴンの共同開発車(16年度から17年度までを目処に投入)
  GM・スズキの協力の下、欧州向け小型車、およびミニカーの開発
  開発体制の強化(技術者増員:200名、開発プロセスのデジタル化)
     
3.自動車生産能力の増強   ~生産体制 80万台の確立(設備投資600億円)~
  北米SIAの能力向上とエンジン現地生産化
  国内生産拠点(群馬製作所)の能力増強
  コンポーネントビジネス拡大に向けたCVT生産の能力向上
     

4.原価低減  ~SCI-TC30活動の推進~

  GM世界購買のプロセス活用、スズキとの部品共用化などによる原価低減
  発注管理の一元化による経費の削減
     
5.財務体質強化
  有利子負債の圧縮(11年度末 4,490億円 → 16年度末 3,500億円)
  退職給付引当金不足を今後5年間で償却(11年度末 単独330億円、連結440億円)
  国内特約店の累損の解消(11年度末 195億円)
     
6.四事業部門
  航空宇宙は、国際的民需事業の拡充と経営のリーン化を推進し、売上高1,000億円まで拡大
  産業機器は、年間販売150万台、売上高500億円、世界シェアビッグ3を目指す
  車両環境は、鉄道車両事業は収益優先に徹し、環境事業を成長分野として資源の集中を図る
  バス・ハウスは、バス事業の成立性の実現と、ハウス事業の強化・育成を図る
   

以上

 

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