富士重工業 プーリングシステムを導入し、グループの資金管理を集約化 |
富士重工業(田中 毅社長)は、3月1日、グループの経営体質強化の一環として、グループの資金管理を集約し、同社を含めたグループ会社60社を対象にプーリングシステムを本格的に導入する。
今回、導入するプーリングシステムは、日本興業銀行(西村 正雄頭取)の「ITss」を採用し、富士重工業グループ用に一部仕様変更したもので、グループの国内金融事業会社であるスバルファイナンス(東京都渋谷区、宮下 國生社長)を統括会社として、グループの余剰資金を集約する。これにより、グループ関係会社の効率的な資金管理を実現し、連結ベースでの有利子負債の圧縮を図る。あわせて、現在、関係会社がそれぞれ行っている資金調達の集約化も進め、資金調達コストの削減を図る。
プーリングシステムを導入するのは、富士重工業と、同社が出資するスバル特約店41社、およびグループ関係会社18社。プーリングシステムは、スバルファイナンスの口座を集中口座とし、各社の口座で毎日の残高がゼロになるよう、その余剰資金を自動集中により集中口座に集めるとともに、各社が支払いなどで資金不足が発生する場合、その資金を集中口座から補充するもの。なお、導入にあたっては、平成11年10月より5社、12月より36社で試験的運用を行い、今回の本格的な導入となった。
富士重工業では、平成11年9月末現在での連結有利子負債約4,700億円(ユーザー向け販売金融除く)を、株主資本比率を高めていく中で、今回のプーリングシステムの導入やコミットメントラインの活用によるグループでの手元資金圧縮、資産の流動化などにより平成13年度末までに2,700億円程度に圧縮、有利子負債と株主資本の比率を1.0以下に引き下げるべく取り組んでいる。また、資金管理を担うスバルファイナンスは、富士重工業100%出資会社であり、4月1日には、グループ内で同様に金融事業を行っているスバル興産(東京都新宿区、児玉 昌行社長)から金融事業の営業譲渡を受け、グループの国内金融事業を一括して取り組んでいく。