富士重工業(田中 毅社長)は、関係会社で自動車、鉄道車両、航空機、環境関連システムなどの研究開発を行うスバル研究所(佐伯 信正社長)を、平成13年4月1日付で吸収合併する。
今回の合併は、GM・スズキとの提携を機として、先行技術開発のグループ内分担による体制を見直し、人材の有効活用を図るとともに、より迅速で的確な開発を実現できる新開発体制の構築を狙いとしたもの。合併後、富士重工業は、社内組織として「技術研究所(仮称)」を新設、スバル研究所で取り組んでいた画像認識や数値シミュレーション(CAE)などの研究開発案件を引継ぎ、その成果を求めていく。
合併の対象となるスバル研究所は、富士重工業の将来の発展に必要な基礎技術および先端技術の研究開発を目的として昭和64年に設立され、研究活動を行ってきた。これまでの成果としては、車両環境事業本部より販売されている"清掃ロボット"やスバル
レガシィ ランカスターADAに搭載されている"ステレオ画像認識装置"、無人ヘリRPH2に搭載された"ステレオカメラ高度計"、福祉機器として今後需要が見込まれる"車椅子パワーアシストユニット"などの商品があげられるほか、自動車開発分野においてエンジンシリンダ内の燃焼分析・シミュレーション、CAEなどが活かされている。